国立天文台 メールニュース

No.67 (2012年1月4日発行) 2012年のおもな天文現象、ほか

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    国立天文台 メールニュース No.67  (2012年1月4日発行)
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もくじ
■2012年のおもな天文現象
■2012年の秋分の日
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■2012年のおもな天文現象

 2012年は、日本で見られる話題性の高い天文現象が多くあります。

 5月21日には、太陽が月によって隠されリング状に見える金環日食が起こり
ます。
 九州地方南部、四国地方南部、近畿地方南部、中部地方南部、関東地方など
の広範囲で金環日食を見ることができます。それ以外の地域では部分日食とな
りますが、太陽の大部分が隠される深い食の部分日食となります。
 太陽の大部分が隠されるとはいえ太陽光はとても強烈ですので、日食の観察
には十分な注意が必要です。遮光グラスを使う、ピンホールを利用する、投影
像を観察するなど、安全な観察に努めてください。

 6月6日には、金星の日面経過 (注) が起こり、全国で見ることができます。
太陽の前面を金星が黒い点となって動いていく様子が観察できます。金星の日
面経過はたいへんまれな現象で、8年、121.5年、8年、105.5年という周期で繰
り返し起こります。前回は2004年6月8日でしたが、次回は2117年12月11日で、
100年以上先になります。
 この時も日食同様、太陽光を直接見ることがないよう十分に注意が必要です。

 8月14日の未明、月によって金星が隠される金星食と呼ばれる現象が、石垣
島などの一部を除くほぼ全国で見られます。夏の未明、冬の星座と共に東の空
に昇った金星が、細い月に隠されそして再び月の背後から現れる様子を見るこ
とができます。

 注:太陽面通過ともいう。

 ▽2012年のおもな天文現象
  http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/topics/html/topics2012_1.html

 ▽国立天文台 メールニュース No.29
  平成24 (2012) 年暦要項の発表
  http://www.nao.ac.jp/mailnews/data/0029.html

 ▽2012年5月21日 金環日食
  http://naojcamp.mtk.nao.ac.jp/phenomena/20120521/


■2012年の秋分の日

 2012年の秋分の日は、9月22日です。
 国民の祝日に関する法律では、「秋分の日」は「秋分日」とされ、具体的な
日付は決められていません。秋分日は、太陽が秋分点 (太陽黄経180°) を通
過する日であり、これがカレンダーの上で何日になるかは、おもに地球の公転
周期に関係します。「春分の日」も同様で、具体的な日付は決められていませ
ん。
 秋分の日は、長い間9月23日でした。9月23日でなくなるのは、秋分の日が9月
24日だった1979 (昭和54) 年以来33年ぶり、9月22日になるのは、1896 (明治29) 
年以来116年ぶりとなります。

 ▽秋分の日が動き出す
  http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/topics/html/topics2012_2.html


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発 行:国立天文台 天文情報センター 広報室
発行日:2012年1月4日

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