国立天文台 メールニュース

No.58 (2011年10月5日発行) アルマ望遠鏡、科学観測を開始、ほか

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    国立天文台 メールニュース No.58  (2011年10月5日発行)
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もくじ
■アルマ望遠鏡、科学観測を開始
■「三鷹・星と宇宙の日」開催[三鷹]
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■アルマ望遠鏡、科学観測を開始

 2011年9月30日 (チリ時間)、アルマ望遠鏡が科学観測を開始しました。天文
学史上最大と言われるプロジェクトによる、銀河、惑星、そして生命の起源を
探る観測が、いよいよ始まることになります。
 アルマ望遠鏡は、欧州・北米・東アジアの国際協力のもと、南米チリのアタ
カマ砂漠に建設を進めている電波望遠鏡で、2013年の完成時には66台のパラボ
ラアンテナで構成される巨大な電波干渉計となります。このたび開始された初
期科学運用では、直径12メートルのパラボラアンテナ16台を用いて観測を行い
ます。この初期科学運用には、世界中の天文学者から900件を超える観測提案が
寄せられ、このうち、約100件の観測が実際に実行される予定です。

 合同アルマ観測所長の Thijs de Graauw (タイス・ドゥフラウ) 氏は、「科
学および天文学の研究の歴史においてだけでなく、人類の歴史においても記憶
に残る瞬間だ」と述べています。
 また、国立天文台ALMA推進室・アルマ望遠鏡東アジアプロジェクトマネー
ジャーの井口聖 (いぐちさとる) 准教授は、「無事に初期科学運用を迎えるこ
とができ、ほっとしていると同時にたいへん興奮しています。国際協力で進め
られてきた21世紀最初のスーパー望遠鏡計画であるアルマ望遠鏡によって、銀
河の誕生や生命のルーツについての研究が大きく進展することでしょう」と、
アルマ望遠鏡の観測開始に期待を寄せています。

 ▽アルマ望遠鏡、ついに開眼! - 初めての科学観測を開始 - 
  http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/pressrelease/201110036366.html

 ▽合同アルマ観測所
  http://www.almaobservatory.org/ (英語)


■「三鷹・星と宇宙の日」開催[三鷹]

 毎年秋に行っている国立天文台三鷹キャンパスの施設公開「三鷹・星と宇宙
の日」を、今年は10月21-22日の2日間にわたって開催します。22日は、同じ敷
地内にある東京大学大学院理学系研究科附属天文学教育研究センターの施設公
開も開催されます。
 21日 (金) は14-19時で天体観望会と一部の施設公開、研究紹介を行います。
 22日 (土) は10-19時で、講演会、施設公開、研究紹介、天体観望会といった
内容の公開を行います。
 今年のメインテーマは「私たちはどこから来たのか~元素は宇宙をめぐる~」
です。このメインテーマに関連した講演会 (22日開催) のほか、ふだんは見る
ことができない観測・実験施設の公開や、最新の研究成果の紹介など、多くの
企画を用意して、皆様のご来場をお待ちしています。

 「三鷹・星と宇宙の日」は、自然科学研究機構国立天文台、東京大学大学院
理学系研究科附属天文学教育研究センター、総合研究大学院大学物理科学研究
科天文科学専攻の共催です。

 ▽三鷹・星と宇宙の日
  http://www.nao.ac.jp/open-day/2011/


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発 行:国立天文台 天文情報センター 広報室
発行日:2011年10月5日

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