国立天文台 メールニュース
No.42 (2011年7月5日発行) レプソルド子午儀、国立天文台初の国の重要文化財に指定、ほか
_____________________________________________________________________ 国立天文台 メールニュース No.42 (2011年7月5日発行) _____________________________________________________________________ 国立天文台のイベントや研究成果、注目したい天文現象や新天体発見情報 などを、メールでお届けする不定期発行のニュースです。 どなたでも無料でニュースを受け取ることができます。 ----------------------------------------------------------- もくじ ■レプソルド子午儀、国立天文台初の国の重要文化財に指定 ■大学間連携による光・赤外線天文学研究教育拠点ネットワーク構築 ----------------------------------------------------------- ■レプソルド子午儀、国立天文台初の国の重要文化財に指定 国立天文台が保有するレプソルド子午儀が、平成23年度の国の重要文化財に 指定されました。 レプソルド子午儀は、1880年 A. Repsold & SÖhne 社 (ドイツ) 製で、 1881年 (明治14年) に、当時の海軍省海軍観象台が購入した観測装置です。 1888年 (明治21年) に帝国大学 (現在の東京大学) の天象台、海軍観象台、内 務省地理局の三者が統合され東京天文台が発足した際に、東京天文台に移管さ れました。この子午儀は、当時は麻布飯倉に置かれていましたが、東京天文台 の三鷹村 (現在の三鷹市) への移転に伴い、1925年 (大正14年) に完成した現 在のレプソルド子午儀室 (子午儀資料館) に移されました。 このたびの重要文化財指定は、130年以上の歴史をもつ基本的な天文観測装 置として、かつ日本の天文学史上貴重な望遠鏡として、その歴史的・学術的価 値が認められたものです。 平成23年度の重要文化財の指定案件については、文化審議会 (平成23年3月 18日開催) より文部科学大臣へ答申がなされていましたが、このたび6月27日 付官報 (号外 第136号) にて告示があり、指定が確定されました。 このレプソルド子午儀は、国立天文台三鷹の常時公開施設の一つ「子午儀資 料館」に展示されており、どなたでも見学することができます。 ▽レプソルド子午儀、国立天文台初の国の重要文化財に指定 http://www.nao.ac.jp/releaselist/archive/20110615-repsold/ ▽官報 平成23年6月27日付 (号外 第136号) 〔告示〕重要文化財に有形文化財を追加して重要文化財に指定する件 http://kanpou.npb.go.jp/20110627/20110627g00136/20110627g001360000f.html ■大学間連携による光・赤外線天文学研究教育拠点ネットワーク構築 大学共同利用機関である自然科学研究機構 国立天文台は、北海道大学、東京 大学、東京工業大学、名古屋大学、京都大学、広島大学、鹿児島大学の7大学と 連携し、最先端研究の推進と大学における天文学教育を促進するための共同事 業を、平成23年度から6年間にわたり実施します。 この共同事業では、日本の大学が国内外に持つ中小口径の望遠鏡を有機的に 結びつけて、ガンマ線バーストや超新星などの突発天体の追跡観測や連続観測、 地球規模のネットワークを利用した天体の時間変化の観測等を行います。こう した研究観測を通じて、大学での教育と研究を促進し、広い視野と知識を備え た研究者を育成することを目指します。また、大学の垣根を越えた研究者の人 的交流の奨励が期待されます。 ▽大学間連携による光・赤外線天文学研究教育拠点ネットワーク構築 http://www.nao.ac.jp/releaselist/archive/20110622-cooperation/ _____________________________________________________________________ 発 行:国立天文台 天文情報センター 広報室 発行日:2011年7月5日 _____________________________________________________________________