水星が西方最大離角(2022年10月)

日の出前の東の空で水星を見よう
水星が10月9日に西方最大離角となります。東京では6日から13日までの約1週間、日の出30分前の高度が10度を超えるため、水星を見つけやすくなります。
地球よりも内側の軌道を公転している水星は、見かけの位置が太陽から大きく離れることがありません。そのため、水星を観察するチャンスは、日の出前か日の入り後のわずかな時間に限られます。「最大離角」の頃には水星が見かけ上太陽から最も大きく離れるため、観察の好機となります。
東の方角が開けている場所で、真東からほんの少し南(右)寄りの低空にある水星を探してみてください。空がまだ暗いうちから探し始めると、見つけやすいかもしれません。残念ながら、近くには他に目安になる天体はありません。図を参考にして、方位などから水星を探してみましょう。
双眼鏡を使うと水星を見つけやすくなります。ただ、水星を追いかけるように太陽が昇ってきます。明るい太陽を双眼鏡で見てしまわないよう、日の出より前に観察を終えるようにしましょう。
9日を過ぎると水星の高度は徐々に低くなっていきますが、水星の明るさは徐々に明るくなっていきます。空の状況などによっては、最大離角を過ぎた時期のほうが水星を見つけやすいかもしれません。
(参照)暦計算室ウェブサイト:「こよみの計算」では、太陽や月、惑星の出入りの時刻や方位などを調べることができます。「こよみ用語解説」の「天象」の項では、最大離角、衝、合、留などの惑星現象の用語について解説しています。