自然科学研究機構 国立天文台

火星食(2022年7月)

火星食(東京での出現時) 2022年7月22日0時16分
画像サイズ:中解像度(2000 x 1265) 高解像度(5500 x 3480)

昇ってきた月の陰から、火星が現れる

7月21日の深夜、東の低空で、昇ってくる月が火星を隠す現象「火星食」が起こります。月齢は22.5、下弦の翌日です。0.3等の火星は、月の光っている縁(明縁)から月に隠され(潜入)、暗縁から出現してきます。

今回の火星食は、各地の月の出の前後に起こります。関東の大部分から中部、近畿、中国、四国の各地方では、火星が月に隠れた状態で昇ってきて、出現のみ地平線上で見られます。九州以西の地域では、火星の出現後に月の出となり、食を見ることはできません。日本の北東側では、地平線上に昇ってから火星の潜入が起こり、全経過を見ることができる地域もあります。ただし、極めて低い高度で起きるので、東の地平線付近まで地上の障害物や雲・霞などが無い場所と気象条件で観察する必要があります。晴れていても、低空では大気を透過する光量が減り火星が暗く見えるため、双眼鏡や望遠鏡などを使って観察する方がよさそうです。

なお、次回に日本全国で見られる火星食は2024年5月5日に起こりますが、白昼の現象のため、実際に観察するのはきわめて難しいものです。

7月21日深夜の火星食(各地の経過)
月の出潜入開始(注)(月の高度)出現開始(注)(月の高度)
札幌21日 23時18分21日 23時43分17秒(4.0度)22日 0時32分01秒(12.5度)
仙台21日 23時28分21日 23時37分57秒(1.5度)22日 0時21分06秒(9.4度)
東京21日 23時37分(地平線の下)22日 0時15分17秒(6.9度)
名古屋21日 23時49分(地平線の下)22日 0時15分33秒(4.6度)
京都21日 23時54分(地平線の下)22日 0時15分48秒(3.8度)
広島22日 0時09分(地平線の下)22日 0時16分07秒(1.2度)
2022年7月21日から22日 火星食(各地での潜入・出現時の月と火星のおよその位置)
画像サイズ:中解像度(2000 x 1265) 高解像度(5500 x 3480)

(注)この表では、火星の潜入および出現が開始する時刻を表記しています(1秒未満は四捨五入)。惑星には視直径があるため、実際に潜入や出現が開始してから終了するまでには若干の時間がかかります(今回の火星では20秒程度)。また、月縁の山や谷などの地形によって数秒のずれが生じます。表へ戻る

(参照)暦計算室ウェブサイト今日のほしぞら」では、代表的な都市の星空の様子(惑星や星座の見え方)を簡単に調べることができます。「惑星食各地予報」では、観察地点を選んで食の進行の詳しい予報を調べることもできます。