自然科学研究機構 国立天文台

金星が最大光度(2021年12月)

2021年12月4日17時頃 南西の空
画像サイズ:中解像度(2000 x 1265) 高解像度(5500 x 3480)

低空で光輝を強める金星

日の入り後の南西の空に「宵の明星」として輝いている金星は、4日に明るさが最大となる「最大光度」となります。光度はマイナス4.7等に達し、1等星の100倍以上の明るさで輝きます。

このころの金星は大変明るく、昼間の青空の中でも見えることがあります。誤って太陽を直接見ないよう、事前に方角や高度を確認した上で、十分注意して挑戦してみましょう。

夕暮れの空に並ぶ明るい惑星たち

10月の東方最大離角以降、あまり地平線からの高度が変わらなかった金星ですが、下旬に入ると徐々に高度が下がっていきます。そこに、少しずつ沈む時間を早めてきた木星と土星も近づいてきています。12月に入ると、西(右)側から金星・土星・木星の順に、夕暮れの空でおよそ均等に並んで見えるようになります。

さらに、年末には金星と入れ替わるように水星の高度が上がってきます。太陽系の惑星たちは、黄道という一筋の線に沿って空を行き来して見えます。太陽のまわりを公転する惑星の動きを、ほぼ同じ平面上にある地球から眺めているためです。この年末年始は、夕暮れの空に惑星たちを見つけながら、太陽系の立体的な広がりにも思いをはせてみませんか。

満ち欠けする金星

金星の満ち欠けと見かけの大きさの変化
画像サイズ:中解像度(2000 x 1265) 高解像度(5500 x 3480)

金星は、地球から見ると約1年7カ月の周期で満ち欠けを繰り返し、大きさも変化して見えます。最大光度のころには三日月のように欠けて見えます。双眼鏡や望遠鏡で観察してみましょう。太陽を見るときわめて危険ですので、日が沈んでからの観察をお勧めします。双眼鏡もカメラ用の三脚などに固定して手ぶれを防ぐとよいでしょう。

(参照)暦計算室ウェブサイト今日のほしぞら」では、代表的な都市の星空の様子(惑星や星座の見え方)を簡単に調べることができます。こよみの計算(CGI版)」では、太陽や月、惑星の出入りの時刻や方位などを調べることができます。「こよみ用語解説」の「天象」の項では、最大離角、衝、合、留などの惑星現象の用語について解説しています。