月が火星に大接近(2021年4月)

月と火星の接近を見よう
4月、日の入り後の西の空に火星が見えています。このころの火星の明るさは約1.5等で、昨秋の最接近時の圧倒的な明るさは失われ、オリオン座やぎょしゃ座など周囲の星座の1等星よりも少し暗くなっていますが、赤い輝きを探してみましょう。
17日には、この火星と月が接近して見えます。2天体の角距離(天球上での見かけの距離。角度で表す)は1度を切り、月の視直径(見かけの直径のこと。角度で表す)2個分未満の近距離で並んでいます。双眼鏡で見ると、月齢5.4の欠けた月の上に赤い惑星が寄り添う様子は視野の中央に収まって楽しい眺めとなるでしょう。
今回、日本からは月と火星は接近して見えるだけですが、アフリカからインドシナ半島にわたる地域では、月が火星を隠す「火星食」となります。詳しくは、暦計算室の惑星食各地予報で調べることができます。
(参照)暦計算室ウェブサイト:「こよみの計算」では、太陽や月、惑星の出入りの時刻や方位などを調べることができます。