11月11日から12日 レグルス食(2017年11月)

月の陰から出てくるレグルスをみつけよう!
1等星のレグルスはしし座の胸元に輝く星です。しし座は春の星座ですが、11月の今頃の季節には、ちょうど真夜中ごろ、東の空に昇ってきます。11月11日から12日にかけて、下弦を過ぎたばかりの月に、この星が隠される「レグルス食」が起こります。
今回の「レグルス食」は、日本のほとんどの地域では、星が月に隠される“潜入”の瞬間が、地平線の下で起こるため見ることができません。また、月の背後から再び現れる“出現”の瞬間も、九州以西では、同じように地平線の下で起こるため、食の現象そのものを観察することはできません。一方、仙台や東京、京都などでは、東の空の低い位置ではありますが、昇ってきたばかりの月の向こうからレグルスが姿を現す“出現”の現象が観察できるでしょう。潜入から出現まで一連の現象が観察可能なのは北海道など限られた地域のみとなります。
日本国内のおもな地点におけるレグルス食の予報時刻と高度は、次の通りです。
場所 | 潜入時刻 (レグルスの高度) | 出現時刻 (レグルスの高度) |
---|---|---|
那覇 | ------ | ------ |
福岡 | ------ | 11月12日0時32.3分 (0.1度) |
京都 | ------ | 11月12日0時33.2分 (4.9度) |
東京 | ------ | 11月12日0時33.8分 (8.4度) |
仙台 | ------ | 11月12日0時37.5分 (10.3度) |
札幌 | 11月11日23時46.3分 (2.0度) | 11月12日0時42.9分 (12.2度) |
時刻が「----」 の現象は地平線よりも下で起こるため観察できません。
観察の条件があまりよくないように思える今回のレグルス食ですが、下弦の月によって起こるので、月の暗い縁から星が現れます。双眼鏡などでのぞくと“出現”直後でも月の光に紛れることなく、月に寄り添うように輝くレグルスが観察できるでしょう。月の暗い縁から姿を現すレグルスを誰が最初に見つけるか、何人かで競い合って観察するのも面白いかもしれませんね。
参照:暦計算室ウェブサイト
「今日のほしぞら」では、代表的な都市の星空の様子(惑星や星座の見え方)を簡単に調べることができます。こよみ用語解説の天象の項では、最大離角、衝、合、留などの惑星現象の用語について解説しています。