ほしぞら情報2014年8月
目次
東京の星空

カレンダー(8月)
2日 | 伝統的七夕 |
4日 | 上弦 |
7日 | 立秋(太陽黄経135度) |
9日 | 水星が外合 |
11日 | 満月 |
13日 | 午前9時頃、ペルセウス座流星群が極大(月明かりがあり、条件が悪い) |
17日 | 下弦 |
18日 | このころ、はくちょう座κ流星群が極大(夜半頃に月がのぼってくるので、条件はあまり良くない) |
23日 | 処暑(太陽黄経150度) |
25日 | 新月 |
29日 | 海王星が衝 |
惑星
- 水星
- 9日に外合となります。上旬は日の出直前の東の低空、中旬以降は日の入り直後の西の低空に位置していますが、見かけの位置が太陽に近く観察には適しません。
- 金星
- 日の出前の東の低空で明るく輝いています。明るさはマイナス3.9等。
- 火星
- 上旬にはおとめ座、中旬以降はてんびん座に位置し、日の入り直後の南西の空に見えています。明るさは0.4等~0.6等。
- 木星
- かに座にあり、上旬は日の出直前の東の低空に見えます。中旬以降は徐々に高度が高くなっていきます。明るさはマイナス1.8等。
- 土星
- てんびん座にあり、日の入り直後の南西の空に見えています。明るさは0.5等~0.6等。
参照:暦計算室ウェブサイト
トピックス
スター・ウィークと伝統的七夕
毎年8月1日から7日は、「スター・ウィーク~星空に親しむ週間~」です。スター・ウィークは子どもから大人まで幅広く星空に親しんでもらおうというキャンペーンです。今年は「星でハートをつなぐ夏」をキャッチコピーに、全国各地で天体観望会などのスター・ウィーク協力イベントが開催されます。
そして、スター・ウィーク期間中の8月2日が今年の「伝統的七夕」の日です。伝統的七夕とは太陰太陽暦(いわゆる旧暦)の7月7日にちなんだかつての七夕の日のことです。この日の宵空には七夕の星々が空高く昇り、上弦前の月が南西の空に輝きます。
2011年から展開されている「伝統的七夕ライトダウンキャンペーン」では、「明かりをけして 星をみよう」をスローガンに、8月2日、3日の2夜のライトダウンを呼びかけます。
今年最大の満月
8月11日の月は、今年最も大きく見える満月です。月は地球の周りを回る天体ですが、その軌道が楕円形をしているため、地球と月の距離は一定ではありません。また、月の軌道は太陽や地球などの影響を受けて変化するため、月が地球に最も近づくとき(近地点)、最も遠ざかるとき(遠地点)の距離が毎回異なります。
8月11日2時43分、月が地球に今年最も近づきます(約35万7000キロメートル)。そして、その直後の3時09分に満月の瞬間を迎えます。満月の瞬間の月の視直径は約33分角です。
なお、今年最も小さく見えた満月は1月16日で、月の視直径は約29分角でした。下の図のように並べて大きさを比較すると、ずいぶん大きさが違うことがわかります。

ペルセウス座流星群
8月12日深夜から13日明け方にかけて、ペルセウス座流星群の活動が活発になると予想されています。
ペルセウス座流星群は毎年8月12日、13日頃を中心に活動する流星群で、夜空の暗い場所では1時間あたり数十個ほどの流星を見ることができます。しかし今年は、満月過ぎの明るい月が一晩中夜空に見えているため、肉眼で観察できる流星の数は、かなり少なくなるでしょう。
国立天文台では、今年もペルセウス座流星群の観察キャンペーン「夏の夜、流れ星を数えよう 2014」を行います。詳しくは、キャンペーンサイトをご覧ください。

月と火星、土星の接近
日の入り後の南西の空に、火星と土星が見えています。火星は8月上旬にはおとめ座の1等星スピカと土星のほぼ中間に位置していますが、徐々に東に向かって移動(順行)し、土星に近づいていくようすを観察することができます。
また、月が、3日は火星に、4日には土星に接近します。オーストラリアなどでは、土星が月に隠される土星食を観察することができます。残念ながら日本では土星食を観察することができませんが、月と土星がたいへん接近しているようすを見ることができるでしょう。
さらに31日、9月1日にも火星と土星の近くに月が見え、美しい眺めとなるでしょう。
順行:背景の星空に対して惑星が西から東に動いて見える運動

金星と木星の接近
日の出直前の東の低空では明けの明星・金星が明るく輝いています。8月中旬以降になると木星が高度を徐々に上げ、金星に近づいていきます。
金星と木星が最も接近するのは18日で、このころは双眼鏡や低倍率の望遠鏡で2惑星を同一視野にとらえることができます。
23日、24日は新月直前の細い月が木星と金星の近くに見えます。低空での現象なので、早起きして東の空が開けている場所で観察してみてください。
