ほしぞら情報 2013年4月
目次
東京の星空

カレンダー(4月)
1(月) | 水星が西方最大離角 |
3(水) | 下弦 |
5(金) | 清明(太陽黄経15度) |
10(水) | 新月 |
17(水) | 土用の入り(太陽黄経27度) |
18(木) | 上弦 |
20(土) | 穀雨(太陽黄経30度) |
22(月) | 午後9時 4月こと座流星群が極大(月明かりがあり条件は悪い) |
26(金) | 満月 / 部分月食(早朝、関東以西でわずかに欠ける) |
28(日) | 土星が衝 |
29(月) | 昭和の日 |
惑星
- 水星
- 1日に西方最大離角となり、日の出前の東の低空に見えています。4月中旬までは日の出時の高度が10度ほどあり、見つけやすくなっています。4月上旬から中旬までの明るさは、0.3等~マイナス0.2等。
- 金星
- 日の入り直後の西の空にありますが、太陽に近く見つけるのは難しいでしょう。下旬になると、徐々に高度を上げ、見つけやすくなってきます。明るさは、マイナス3.9等。
- 火星
- 見かけの位置が太陽に近く、観察には適していません。うお座からおひつじ座に移動します。
- 木星
- 日の入り後の西の空で明るく輝いています。4月上旬は夜半前、下旬になると日の入りの3時間後ぐらいに沈んでしまいます。おうし座の1等星アルデバランの近くにあり、明るさはマイナス2.1等~マイナス2.0等。
- 土星
- 4月28日に衝となり、下旬以降は一晩中見られる観望の好機を迎えます。てんびん座にあり、明るさは0.3等~0.1等。
参照:暦計算室ウェブサイト
トピックス
夜明け前の東空に水星を見つけよう
水星は4月1日に西方最大離角となり、日の出前の東の低空で見つけやすくなります。4月中旬頃までが日の出時の水星の高度が10度ほどあり、観察のチャンスです。4月8日には新月前の細い月が水星のすぐ上側に見え、良い目印となります。日の出の時刻が早くなってきましたが、早起きして、水星を見つけてみましょう。

宵の西空で木星とアルデバランに月が接近
4月13日から15日にかけて、細い月が木星とおうし座の1等星アルデバランの間を通り 過ぎていくようすを観察することができます。宵の西空で明るく輝く木星も、そろそろ今期の観察シーズンが終わりに近づいています。木星は夕方の空でどんどん高度を下げていきますが、5月下旬には日の入り直後の西の低空で、金星、水星と接近するようすを観察することができます。

部分月食
4月26日早朝の西の低空で、北日本および関東地方の一部を除く地域で、月がわずかに欠ける部分月食(最大食分:0.020)が見られます。また、関東地方(一部を除く)、中部地方、近畿地方、中国地方東部、四国地方東部では月が欠けたまま沈む、月入帯食となります。
今回、月はわずかしか欠けませんが、この時、月は地球の薄暗い影(半影)に入り込んでいるため、月の欠けるあたりが少し暗くなっているようすを観察することができます。ただし、日の出前の薄明の中では観察が難しいでしょう。
食の始め | 食の始めの 月の高度 | 食の最大 | 食分 | 食の終り | 月の入り *1 | 日の出 | |
那覇 | 04時51.8分 | 12.8度 | 05時7.5分 | 0.020 | 05時23.4分 | 05時58.1分 | 05時56分 |
福岡 | 04時51.8分 | 7.6度 | 05時7.5分 | 0.020 | 05時23.4分 | 05時36.1分 | 05時35分 |
京都 | 04時51.8分 | 3.1度 | 05時7.5分 | 0.020 | 05時23.4分 | 05時11.7分 (月入帯食)*2 | 05時12分 |
東京 | 04時51.8分 | 0.1度 | 05時7.5分 | ----- | 05時23.4分 | 04時54.2分 (月入帯食)*3 | 04時55分 |
*1 月の上辺が地平線に接する時刻
*2 京都は5時11.7分に日の入り、食分0.019
*3 東京は4時54.2分に日の入り、食分0.006

詳しくは、 暦計算室ウェブサイトの「月食各地予報」をご覧ください。
土星が衝
4月28日に土星が衝となり、観望の好機を迎えます。土星は4月上旬には日の入りから2時間ほどたってから、下旬は日の入り前に東の空に昇ってきて一晩中見られるようになります。4月25日、26日には、明るい月が土星の近くに見えます。26日は満月ですが、土星は0.1等の明るさなので、月明かりがあっても見つけやすいでしょう。

パンスターズ彗星(C/2011 L4)
3月10日に太陽に近づいた(近日点通過)パンスターズ彗星ですが、4月上旬までは、日の入り後の西空と、日の出前の東空で一日に二度の観察チャンスがあります。しかし、近日点通過直後のような明るさは期待できないでしょう。4月4日前後には、アンドロメダ座のM31(アンドロメダ銀河)に双眼鏡で同じ視野に入るほど近づきますが、薄明中であるため、双眼鏡を使っても確認が難しいかもしれません。

