ほしぞら情報2012年12月
目次
東京の星空(2012年12月中旬午後8時頃)

12月
3日 | 木星が衝 |
5日 | 水星が西方最大離角 |
7日 | 下弦 / 大雪(太陽黄経255度) |
13日 | 新月 |
14日 | 天王星が留 / この頃ふたご座流星群が極大(月明かりの影響もなく、条件は良い) |
20日 | 上弦 |
21日 | 冬至(太陽黄経270度) |
23日 | 天皇誕生日 |
24日 | 休日 |
28日 | 満月 |
惑星
- 水星
- 5日に西方最大離角となり、日の出前の東の空に見えます。上旬から中旬にかけては日の出時の高度が15度を超え、観察しやすくなります。中旬までの明るさは、マイナス0.2等~マイナス0.5等。下旬になると、再び高度を下げていきます。
- 金星
- 日の出前の東の空で、明けの明星として輝いています。てんびん座からさそり座、へびつかい座へと移動し、明るさはマイナス4.0等~マイナス3.9等。
- 火星
- 日の入り直後の南西の低空に見えます。いて座からやぎ座へと移動し、明るさは1.2等。
- 木星
- 日の入りの頃、東の空からのぼってきます。おうし座の1等星アルデバランの近くにあり、明るさはマイナス2.8等~マイナス2.7等。3日に衝となり、これからが観望の好機です。
- 土星
- 上旬は日の出前の東の空、下旬は南東の空に見えます。おとめ座からてんびん座へと移動し、明るさは0.7等~0.6等。
参照:暦計算室ウェブサイト
- 「今日のほしぞら」では、代表的な都市の星空の様子(惑星や星座の見え方)を簡単に調べることができます
- 「こよみ用語解説」の「天象」の項では、最大離角、衝、合、留などの惑星現象の用語について解説しています
トピックス
木星と冬のダイヤモンドの共演

おうし座で明るく輝いている木星が12月3日に衝となり、観望の好機を迎えます。
木星は、12月上旬には17時頃に東の空から昇ってきます。
木星の近くにはオレンジ色に輝くおうし座の1等星アルデバランがあります。2つの明るい星が並ぶようすは目を引きますが、もっと遅い時間帯になると、冬の1等星ばかりで形作られた大きな六角形「冬のダイヤモンド」と木星の共演を見ることができます。冬のダイヤモンドは、12月上旬の22時頃には東の空に見えています(中旬では21時頃、下旬では20時頃)。
12月25日から29日にかけて、木星や冬のダイヤモンドの中を月が通り過ぎていくようすを観察することができます。
12月上旬 明け方の空の惑星を見よう

明け方の東の空には、春の星座が昇ってきています。
うしかい座の1等星アークトゥルスや、おとめ座の1等星スピカよりも少し低い空に、土星、金星、水星が見えています。
水星は12月5日に西方最大離角となり、この日前後は夜明け前の東の低空で見つけやすくなります。
12月10日から12日にかけて、これらの惑星の近くを月が通り過ぎていくようすを見ることができます。この頃の水星は、西方最大離角の頃に比べると低くなりますが、12日は細い月が水星のすぐ近くにあるため、見つけやすいかもしれません。
12月14日前後 ふたご座流星群が極大

12月14日前後、ふたご座流星群の活動が活発になります。
ふたご座流星群は、毎年安定した出現を見せる流星群で、多いときには1時間に数十個の流星を見ることができます。
今回は月明かりの影響もなく、良い条件での観察ができます。防寒対策をしっかりして、観察してみてはいかがでしょうか。
大晦日の星空

大晦日の夜は、初詣のために深夜に外出する人も多いでしょう。
真夜中頃の夜空には、冬の星座や木星、月などが輝き、とても賑やかです。月や木星はもちろん、1等星などは、周囲の照明が明るくても見つけることができるでしょう。人混みに疲れたら是非、空を見上げてみてください。
南の低空が開けた場所では、「南極老人星」と呼ばれるりゅうこつ座の1等星カノープスを見つけることができるかもしれません。カノープスは、南の低空に短い時間だけ見られる観察の機会が限られる星で、残念ながら東北地方中部より南の地域でしか見ることができません。