自然科学研究機構 国立天文台

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遠い天体の距離について

10億光年を大きく超えるような距離は、天体からやって来る光の波長の伸びの量(赤方偏移)から推定しています。この値と距離との関係は、宇宙が誕生してから現在までの宇宙の膨張の歴史で決まります。膨張の歴史は、採用する法則(宇宙モデル)と、そのモデルを特徴づける数値(宇宙論パラメータ)で表わされます。宇宙論パラメータはさまざまな方法で測定が続けられており、毎年のように新しい値が報告されています。また、距離の定義の方法も、共動距離や光度距離などいくつかあり、それぞれで値が異なります。これらがあいまって、同じ天体でもいろいろな距離の値が言及されるなど、問題を複雑にしています。

国立天文台では、記者発表や一般向けのウェブ記事の中でこのような距離を表現する場合、以下の方針をとっています。

  • 宇宙モデル:広く受け入れられている、宇宙項と冷たいダークマターを考慮した一般相対論的モデル(Λ-CDMモデル)
  • 宇宙論パラメータ:主要な観測装置で求められ論文発表されたもので、なるべく最新の値(*1)
  • 距離の定義:光が天体を発してから私たちに届くまでに旅した距離(光路距離)

ただし、「宇宙図」特設サイトなど特別な箇所ではこの限りではありませんので、ご注意ください。

*1 2015年以降は、Planck観測機チームが2013年に公表した、H0 = 67.3 km/s/Mpc、Ωm = 0.315、ΩΛ = 0.685を用いています。
Planck Collaboration et al. (2014) "Planck 2013 results. XVI. Cosmological parameters"

参考サイト:Ned Wright's Javascript Cosmology Calculator