ほしぞら情報2013年8月

目次

東京の星空

東京の星空(2013年8月中旬午後9時頃)
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カレンダー(8月)

7(水) 立秋(太陽黄経135度)/ 新月
12(月) スピカ食(東京の場合、午後6時48分潜入、午後7時25分出現)
13(火) 午前3時 ペルセウス座流星群が極大(夜半前に月が沈み条件は最良) / 伝統的七夕
14(水) 上弦
18(日) はくちょう座κ流星群が極大(月明かりがあり条件は良くない)
21(水) 満月
23(金) 処暑(太陽黄経150度)
28(水) 下弦

惑星

水星
日の出前の東の低空に見えています。7月30日に西方最大離角を迎えたばかりで、上旬は日の出時の高度が10度を超えて、観察しやすくなっています。中旬以降は次第に高度を下げ、25日に外合となります。外合までの明るさは、マイナス0等~マイナス1.9等。
金星
日の入り後の西の空に見えています。日の入り時の高度は約20度。明るさはマイナス3.9等~マイナス4.0等。
火星
ふたご座にあり、日の出前の東の空に見えています。8月終わりにはかに座に移ります。明るさは1.6等。
木星
ふたご座にあり、日の出前の東の空に見えています。下旬にかけて明け方の空での高度をどんどん上げていきます。明るさはマイナス1.9等~マイナス2.0等。
土星
おとめ座にあり、日の入り後の南西の空に見えています。明るさは0.6等~0.7等。

参照:暦計算室ウェブサイト

  • 「今日のほしぞら」では、代表的な都市の星空の様子(惑星や星座の見え方)を簡単に調べることができます
  • こよみ用語解説天象の項では、最大離角、衝、合、留などの惑星現象の用語について解説しています

トピックス

スピカ食

8月12日の夕方、おとめ座の1等星スピカが月に隠されるスピカ食が起こります。

このとき、スピカと月は南西の空に見えています。空がまだ明るい時間帯に起こる現象ですので、観察には双眼鏡や望遠鏡を使うとよいでしょう。

東京では、スピカが月の暗い縁に隠されていく潜入が18時41分頃、スピカが月の明るい縁から現れてくる出現が19時24分頃です。出現後には、月のすぐ近くにスピカを確認することができることでしょう。

潜入と出現の時刻は、地域によって異なります。また、北海道や東北地方の一部ではスピカ食は起こらず、月とスピカの接近となります。

スピカ食 経過図
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月が土星に接近

8月10日13日頃までは、日の入り後の西の空に注目してください。金星、スピカ、土星といった明るい星に、月が近づくようすが目を引きます。

8月10日には、マイナス4等で輝く金星の近くに月齢4の月が並びます。空のやや低いところではありますが、宵の明星として輝く金星と細い形の月が目をひく光景となるでしょう。

8月12日には北海道や東北地方の一部では月とスピカの接近が、それ以外の全国では月がスピカを隠すスピカ食が見られます。

スピカ食の翌日の13日の夜には、月が土星に接近して見えます。

8月12日から13日の1日間で、スピカの近くから土星の近くへ、月が星を背景に移動したようすを確認することができるでしょう。これは地球を中心とした月の公転運動による1日分の動きです。

2013年8月10日 19時30分頃 東京の空
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ペルセウス座流星群

ペルセウス座流星群は、毎年8月12日、13日頃を中心に活動する流星群です。

今年は、8月12日の深夜から13日の明け方にかけて出現の極大となり、多くの流星を見ることができると予想されています。さらに、極大の前後1週間程度はふだんよりも多くの流星を見ることができるでしょう。

今年のペルセウス座流星群は、日本で観察しやすい時間帯に流星群の活動が最も活発になることに加え、夜半前に月が沈み月明かり邪魔されることもないため、とてもよい条件で観察することができます。

ペルセウス座流星群放射点
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詳細:2013年のペルセウス座流星群

国立天文台では、ペルセウス座流星群の観察キャンペーン「夏の夜、流れ星を数えよう 2013」を行います。詳しくは、キャンペーンサイトをご覧ください。

「夏の夜、流れ星を数えよう 2013」キャンペーン(7月上旬公開予定)

今年の伝統的七夕は「星に願う2日間」

8月13日は「伝統的七夕」です。

「伝統的七夕」は、かつて七夕行事が行われていた本来の七夕にあたる日です。

国立天文台は、太陰太陽暦(いわゆる“旧暦”)の7月7日にちなんだかつての七夕を「伝統的七夕」と呼び、2001年から広くお知らせしています。その日付は、二十四節気の処暑を含む日かそれよりも前で、処暑に最も近い朔(新月)の日から数えて7日目、としています。

現在使われている暦は太陽暦ですので、伝統的七夕の日付は毎年変わります。2013年は8月13日、2014年は8月2日です。この夜には上弦前の月が南西の空に輝き、ほどよく明るい月と星空を楽しむことができます。

織り姫(こと座の1等星ベガ)と彦星(わし座の1等星アルタイル)、そして天の川をさがしてみましょう。

伝統的七夕に照明を消して夜空を見上げようという「伝統的七夕ライトダウンキャンペーン」が2011年から有志によって展開され、広がりをみせています。2013年はペルセウス座流星群とあわせて星空を楽しむことができることから、「星に願う2日間」というスローガンのもと、8月12日と13日の両日をキャンペーン期間としてライトダウンを呼びかけています。

明け方の空で木星、火星、水星、月が接近

この8月は、明け方の東の空に注目しましょう。

日の出前の空には、マイナス2等級の木星が輝いています。木星よりもやや低空をよく見ると、火星(1.6等)や、ふたご座のポルックスとカストルの並びも見つけることができます。8月上旬は、さらに低空の水星も見つけやすくなっています。8月3日から8月5日にかけては、この眺めに細い形の月も加わり賑やかなようすになります。 8月31日から9月2日頃には、ふたたび月が明け方の東の空にめぐってきて、木星、火星、ポルックス、カストル、細い月が集合するにぎやかな眺めとなります。

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