国立天文台 メールニュース
No.207(2019年7月19日発行)太陽系外の惑星系に名前をつけよう 他
_____________________________________________________________________ 国立天文台 メールニュース No.207 (2019年7月19日発行) _____________________________________________________________________ 国立天文台のイベントや研究成果、注目したい天文現象などを、メールで お届けする不定期発行のニュースです。 どなたでも無料でニュースを受け取ることができます。 ----------------------------------------------------------- ■太陽系外の惑星系に名前をつけよう ■第28回 自然科学研究機構シンポジウム ----------------------------------------------------------- ■太陽系外の惑星系に名前をつけよう 今年2019年、国際天文学連合 (International Astronomical Union、IAU) は 創立から100年になります。これを記念するさまざまな事業が世界各地で開催 されていますが、なかでも主要な記念事業の一つが「太陽系外惑星命名キャン ペーン (IAU100 NameExoWorlds)」です。 1995年にペガスス座51番星の周りを回る惑星が発見されて以降、太陽系外の 恒星の周りにある惑星が次々と発見されています。こういった太陽系外で発見 される惑星を「太陽系外惑星 (あるいは系外惑星)」、そして太陽系外惑星が 周りを回る恒星 (主星) とを合わせて「太陽系外惑星系 (あるいは系外惑星系)」 と呼びます。現在までに発見されている系外惑星の数は4000個以上、系外惑星 系の数は3000以上に上ります (http://exoplanet.eu/catalog/ による)。 「太陽系外惑星命名キャンペーン」では、IAUが世界中の国と地域に一つず つ割り当てた系外惑星系 (主星である恒星とその周りを回る惑星) について、 それぞれの国と地域で一般募集した名前をIAUに提案します。 日本には、かんむり座の方向410光年の距離にある恒星「HD 145457」とその 周りを回る一つの巨大ガス惑星「HD 145457 b」が命名対象として割り当てられ ています。これは2010年に、国立天文台のすばる望遠鏡と岡山天体物理観測所 (当時) の188センチメートル反射望遠鏡を用いた観測で発見された惑星です。 この系外惑星系の名前を、現在募集中です。皆さんから応募があった提案名 の中から国内選考を経て絞り込んだものがIAUに提案され、IAUが最終的に決定 した名前が2019年12月に公表される予定です。 IAUは2015年にも、系外惑星とその主星の名前を募集するキャンペーンを行 いました。このときは、IAUが対象とした20の系外惑星系に対して、世界各地 の天文クラブや非営利団体が名前を提案し、その提案名に一般個人が投票する という形を取りました。今回日本では、一個人でも自分で考えた系外惑星系の 名前を応募することができます。 このキャンペーンでは、世界中の国と地域に参加してもらい、世界全体での 天文学の発展と天文学的知識の普及に資することを目指しています。 日本での応募の締め切りは9月4日正午です。「太陽系外惑星命名キャンペー ン」ウェブサイトの所定のフォームから、考えた提案名を応募することができ ます。名前の付け方にはルールがありますので、ウェブサイトの「応募ガイド」 をよく読んだ上でご応募ください。日本ならではの名前を考え、提案してみま せんか。 ▽太陽系外惑星命名キャンペーン IAU100 NameExoWorlds https://prc.nao.ac.jp/iau/exoworlds2019/ ▽IAU100 NameExoWorlds (IAU) (英語) http://www.nameexoworlds.iau.org/ ▽IAU 100 YEARS: UNDER ONE SKY (IAU) (英語) https://www.iau-100.org/ ▽国際天文学連合「太陽系外惑星命名キャンペーン」一般投票最終結果 (2015年12月15日) https://www.nao.ac.jp/news/topics/2015/20151215-nameexoworlds.html ■第28回 自然科学研究機構シンポジウム 第28回 自然科学研究機構シンポジウムを、来る8月24日に東京国際交流館 (東京都江東区) にて開催いたします。 今回のテーマは「SF/未来/科学技術~科学技術は夢見た未来を創れるか~」 です。現在そして未来の最先端科学技術は、SFで描かれてきた世界にどの程度 近づいているのでしょうか。科学の第一線で活躍する研究者による4つの講演 と、講演者らによるクロストークでこのテーマに迫ります。また、自然科学研 究機構の研究所とその研究内容をパネル展示で紹介します。 プログラム等の詳細は自然科学研究機構シンポジウムのウェブサイトをご覧 ください。多くの皆様のご参加をお待ちしております。 開催概要 テーマ:SF/未来/科学技術~科学技術は夢見た未来を創れるか~ 日時:2019年8月24日 (土) 12:50-16:40 (開場 12:00) 会場:東京国際交流館 (プラザ平成3階) 国際交流会議場 (東京都江東区青海2-2-1 国際研究交流大学村内) https://www.jasso.go.jp/ryugaku/kyoten/tiec/access.html 主催:大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 後援:読売新聞社 参加費:無料 参加方法:事前のお申し込みが必要です (定員400名、先着順) 定員に達し次第、参加のお申し込みを終了します 内容:自然科学研究機構シンポジウムのウェブサイトをご覧ください その他:当日は講演のインターネットライブ配信を予定しています ▽第28回 自然科学研究機構シンポジウム (自然科学研究機構) https://www.nins.jp/site/connection/sympo28.html _____________________________________________________________________ 発 行:国立天文台 天文情報センター 広報室 発行日:2019年7月19日 _____________________________________________________________________