国立天文台 メールニュース
No.186(2018年2月13日発行)国立天文台初代台長 古在由秀名誉教授 逝去
_____________________________________________________________________ 国立天文台 メールニュース No.186 (2018年2月13日発行) _____________________________________________________________________ 国立天文台のイベントや研究成果、注目したい天文現象などを、メールで お届けする不定期発行のニュースです。 どなたでも無料でニュースを受け取ることができます。 ----------------------------------------------------------- ■国立天文台初代台長 古在由秀名誉教授 逝去 ■国立天文台 春の文化財イベント 2018[三鷹] ----------------------------------------------------------- ■国立天文台初代台長 古在由秀名誉教授 逝去 国立天文台の初代台長を務められた古在由秀 (こざいよしひで) 国立天文台 名誉教授が、2018年2月5日に逝去されました。89歳でした。 古在さんは、1952年に東京大学東京天文台に着任されて以降、一貫して東京 天文台および国立天文台の発展のために尽力されました。1981年には東京天文 台の台長に就任、1988年の東京大学等から大学共同利用機関への改組後も引き 続き、初代の台長を6年間務められました。この間、1988年から1991年までは、 日本人として初めてとなる国際天文学連合 (IAU) の会長を務めるなど、国際 的にも活躍されました。 研究面では主に天体力学が専門で、人工衛星の運動の研究における世界的権 威です。人工衛星の軌道計算に今も用いられる「古在の式」や、傾いた軌道に ある小惑星の惑星重力による軌道変化を説明する「古在機構」を提唱し、たい へん重要な業績を挙げられました。 このような業績から、1963年に朝日賞、1979年に恩賜賞・日本学士院賞を受 賞されました。また、2002年に勲二等瑞宝 (ずいほう) 章を受章、2009年には 文化功労者に選ばれました。 一方で、一般書の執筆や天文雑誌の編集委員などを通し、天文愛好家へも温 かいまなざしを送られてきました。 謹んでご冥福をお祈りいたします。 ▽訃報:古在由秀 元国立天文台長 https://www.nao.ac.jp/news/notice/2018/20180213-kozai.html ■国立天文台 春の文化財イベント 2018[三鷹] 来る3月21日の春分の日に、国立天文台三鷹キャンパス内施設をガイドによ る解説を聞きながら巡る「春分の日ガイドツアー」を開催します。 また、3月24日、25日の2日間は、通常は外観のみの見学としている太陽塔 望遠鏡 (アインシュタイン塔) の内部を公開します。 皆様、奮ってご参加ください。 1. 春分の日ガイドツアー 東京天文台時代、日本の時刻決定の基準点だった大子午儀の台座跡地にある 「日本中央標準時決定子午儀跡」の石碑、国の重要文化財に指定されたレプソ ルド子午儀等が納められた「子午儀資料館」、かつて子午儀で観測された時刻 をもとに報時信号の発信を行っていた「三鷹国際報時所」の跡など、「時」と 「暦」に関連する施設や施設跡をガイドがご案内します。事前に参加のお申し 込みが必要です。 開催概要 ・日時:2018年3月21日 (水・祝) (1) 11:00-12:30 (2) 13:00-14:30 (3) 15:00-16:30 ・場所:国立天文台 三鷹キャンパス内 ・定員:各回20名 (計60名) ・参加費:無料 ・参加方法: ウェブまたは往復はがきでお申し込みください お申し込み期間は 2月22日 (木) 正午から3月12日 (月) 正午まで 申し込み人数が定員を超えた場合は抽選を行います ・その他: 雨天決行 当日のコースや参加お申し込み方法等についての詳細は、ウェブサイトを ご覧ください 2. 太陽塔望遠鏡 (アインシュタイン塔) 特別公開 太陽塔望遠鏡は1930年 (昭和5年) に完成した建物です。高さ20メートルの 塔の屋上にあるドームから取り込んだ太陽の光を北側に続く半地下の暗室へ導 き、分光器を通してスペクトルとして観測します。塔全体が望遠鏡の筒の役割 を果たすことから「塔望遠鏡」と呼ばれています。この建物は、1998年7月に 登録有形文化財となりました。 通常の見学では建物の外観のみをご覧いただいていますが、3月24日と25日 の両日は、解説員による説明を聴きながら建物の内部を見学することができま す。事前のお申し込みの必要はありません。 開催概要 ・日時:2018年3月24日 (土)、3月25日 (日) 10時から17時 (三鷹キャンパスへの入場は16時30分まで) ・場所:国立天文台三鷹キャンパス 太陽塔望遠鏡 ・参加方法: 通常の見学受付を済ませた後、太陽塔望遠鏡へ直接お越しください ▽国立天文台 春の文化財イベント 2018 http://prc.nao.ac.jp/museum/equinox/ ▽国立天文台三鷹キャンパス 公開施設 https://www.nao.ac.jp/access/mitaka/facilities/ _____________________________________________________________________ 発 行:国立天文台 天文情報センター 広報室 発行日:2018年2月13日 _____________________________________________________________________