今週の一枚

三鷹・星と宇宙の日2016「重力波が拓く天文学」

大型低温重力波望遠鏡KAGRAのイメージ画像

大型低温重力波望遠鏡KAGRA(かぐら)のイメージ図です。長さ3キロメートルの2本の腕がL字型に直交し、腕の伸び縮みを調べることで重力波を観測します。国立天文台重力波プロジェクト推進室が、東京大学や高エネルギー加速器研究機構などと共同で、岐阜県・神岡鉱山の地下に建設しました。現在、本格観測に向けた準備を進めています。

重力波天文学の幕開け

2015年9月、世界で初めて重力波が検出されました。人類はこれまで、可視光や電波をはじめとする電磁波で宇宙を観測してきました。重力波の観測成功で、従来の電磁波を調べる方法とは異なる、画期的な観測手段を手にしました。「重力波天文学」という新しい研究分野の幕開けです。

重力波が拓く天文学

国立天文台ではKAGRAの建設に代表される重力波検出器の開発や研究を行っています。様々な波長で宇宙を観測してきた実績を活かし、「重力波天文学」と合わせて可視光や電波などを用いた多波長観測をおこなえば、さらに現象への理解が進むと期待されています。

「三鷹・星と宇宙の日」開催

2016年10月21日(金曜日)、22日(土曜日)に開催される特別公開「三鷹・星と宇宙の日」では、国立天文台三鷹キャンパス内にある長さ300メートルの重力波アンテナ「TAMA300」を公開します(注)。また、国立天文台が取り組む、重力波観測を含めた最新の天文学をご紹介します。他にも楽しい企画が盛りだくさんですので、ぜひお越しください。皆さんのご来場をお待ちしています。

注:「TAMA300」の公開は22日(土曜日)のみとなります。見学には整理券が必要です。

文:羽村 太雅(天文情報センター)

画像データ

望遠鏡大型低温重力波望遠鏡KAGRA(イメージ図)
クレジット国立天文台

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