自然科学研究機構 国立天文台

ブラックホールをさがす

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ブラックホールは光さえも吸い込む暗黒天体です。物質も光も、吸い込まれると二度と脱出できません。ところが、この暗黒天体ブラックホールは観測で見つけることができるのです。ブラックホールに引き込まれるガスは、吸い込まれる直前、光り輝くガス円盤を形成します。円盤からは強力なジェットが噴出する場合もあります。円盤からの光の放射やジェットを観測することで、見えないはずのブラックホールを見つけることができるのです。

ブラックホール天体が光り輝くメカニズム

ブラックホールの強力な重力に捉えられたガスは、ブラックホールの周りを周回しつつ、徐々に速度を上げながらブラックホールに近づきます。高速で回転するガス円盤の形成です。内部で生じる摩擦によってガス円盤は加熱されます。高温となったガスは大量の光を発するので、ガス円盤は明るく光り輝くのです。このガス円盤内部におけるエネルギー変換のメカニズムは、恒星内部で起こっている核反応よりもはるかに効率が高く、宇宙最高の効率と言えます。このため、ガス円盤を周囲にまとうブラックホールは宇宙で最も明るい天体のひとつとなっているのです。

文:大須賀健(国立天文台 理論研究部/天文シミュレーションプロジェクト)

映像データ

制作年2016年
著作権国立天文台

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