今週の一枚
アルマがとらえた宇宙のおばけ

ブーメラン星雲の温度は約マイナス272度で、宇宙の中で最も冷たい天体の一つとして知られています。アルマ望遠鏡でこの天体を調査したところ、面白い形が見えてきました。その真の姿は、気味の悪いおばけのような形状だったのです。赤はアルマ望遠鏡の観測結果、背景の青はハッブル宇宙望遠鏡で撮影された可視光画像です。 地上の可視光望遠鏡によるかつての観測でゆがんだ形をしていたため、この星雲はブーメラン星雲と名付けられました。その後のハッブル宇宙望遠鏡による観測では、蝶ネクタイのような姿がとらえられましたが、アルマ望遠鏡によってさらに新たな一面が発見されたのです。
文:佐久間直小子(チリ観測所)
画像データ
撮影日時 | 2011年11月28日 |
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天体 | ブーメラン星雲 |
望遠鏡 | アルマ望遠鏡、ハッブル宇宙望遠鏡 |
クレジット | Bill Saxton; NRAO/AUI/NSF; NASA/Hubble; Raghvendra Sahai |