自然科学研究機構 国立天文台

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「視力2000」で捉える惑星の誕生

天体写真・

「視力2000」で捉える惑星の誕生

アルマ望遠鏡が「視力2000」(角分解能0.035秒角)という超高解像度で描き出した、若い星おうし座HL星のまわりの塵の円盤。同心円状に幾重にも塵の環が取り巻いている様子がはっきりと描き出されています。惑星の誕生現場がこれほどの高い解像度で写しだされたのは初めてのことであり、アルマ望遠鏡の真の実力を垣間見ることのできる画像と言えます。

見えることで生まれる謎

円盤の中に見える隙間は、そこで木星のような巨大惑星が既に作られていて、惑星の重力で塵が掃き寄せられた結果できたものではないかと考えられています。100万歳程度という非常に若い段階で巨大惑星が作られている可能性があるということは多くの天文学者にとっても予想外のことで、アルマ望遠鏡の高い観測性能によって新たな謎が生まれたと言えます。

アルマ望遠鏡は、アンテナを最大15キロメートルの範囲に展開した「高解像度試験観測キャンペーン」を2014年9月から実施し、その観測性能と観測手法を確認しました。おうし座HL星の画像はこの試験観測で得られたものであり、構想段階から目指してきた超高解像度観測が実証されたことで、アルマ望遠鏡を使った研究がさらに大きく前進することになります。

詳しくは、プレスリリース「アルマ望遠鏡、「視力2000」を達成!— 史上最高解像度で惑星誕生の現場の撮影に成功」をご覧ください。

文:平松正顕(チリ観測所/天文情報センター)