自然科学研究機構 国立天文台

夜になるまえに――すばる望遠鏡のオフショット

写真・

夜になるまえに――すばる望遠鏡のオフショット

100億年前の初期宇宙の銀河の解明から太陽系外惑星の発見まで、宇宙の様々な現象を観測している国立天文台のすばる望遠鏡。世界最大級の口径を活かして多種多様の研究に挑むすばる望遠鏡には、いくつもの観測装置が用意されています。次の観測に向けて整備作業を行っている日中の一コマです。最先端の装置がいつも安定した性能を発揮することで、すばる望遠鏡は幅広い成果を出し続けることができます。天文学の最前線を、技術系職員たちが支えています。

口径8メートルの迫力

夜間の観測中には人が立ち入ることのないすばる望遠鏡のフロアで、デイクルー(日々のメンテナンス、装置交換を行う職員)が作業をしています。本体下部の青い主鏡セルの中に、直径8.3メートルの一枚鏡があります。人の身長と比べると大きさがうかがえます。

4つの焦点と豊富な観測装置

すばる望遠鏡は4つの焦点を持っています。凹面主鏡で反射された光が最初に集まるのが、主焦点。トップユニット(先端中央部)には、広い視野を活かした主焦点専用のカメラ、あるいは他の焦点へと光を折り返す副鏡が搭載されますが、この写真では装置が取り付けられていない珍しい姿を見せています。

主鏡の裏側のカセグレン焦点では、各種の観測装置を交換して観測します。写真では、冷却中間赤外線分光撮像装置 COMICSを搭載して作業をしています。星や惑星系の形成現場などにある固体成分(宇宙塵)の観測に威力を発揮する装置です。その他、重量のある装置を安定して設置できるナスミス焦点が、左右両側の壁の奥にあります。

文:内藤誠一郎(天文情報センター)