今週の一枚
多波長観測で描き出す銀河衝突

望遠鏡 | アルマ望遠鏡、ハッブル宇宙望遠鏡 |
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波長 | 2.6mm、0.87mm(アルマ望遠鏡)、814nm、550nm、435nm(ハッブル宇宙望遠鏡) |
カメラ | アルマ望遠鏡バンド3・バンド7受信機、ハッブル宇宙望遠鏡ACS | クレジット | ALMA (ESO/NAOJ/NRAO). Visible light image: the NASA/ESA Hubble Space Telescope |
今週の一枚
望遠鏡 | アルマ望遠鏡、ハッブル宇宙望遠鏡 |
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波長 | 2.6mm、0.87mm(アルマ望遠鏡)、814nm、550nm、435nm(ハッブル宇宙望遠鏡) |
カメラ | アルマ望遠鏡バンド3・バンド7受信機、ハッブル宇宙望遠鏡ACS | クレジット | ALMA (ESO/NAOJ/NRAO). Visible light image: the NASA/ESA Hubble Space Telescope |
アルマ望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡で撮影した触角銀河(アンテナ銀河)。ふたつの銀河がまさに衝突しつつある様子が捉えられています。アルマ望遠鏡による観測で明らかになった一酸化炭素分子の分布が赤色と黄色で示されており、各々の銀河の中心部分とふたつの銀河の重複領域(写真中央左)に分子ガスが大量に集まっていることが見て取れます。
画像をよく見ると、アルマ望遠鏡により強い電波が観測されている場所は、ハッブル宇宙望遠鏡による可視光観測ではあまり星が写っていないことがわかります。これは、星の光をさえぎってしまう星間物質から出る電波をアルマ望遠鏡が捉えていることを示しています。またアルマ望遠鏡の観測のうち黄色で示されている部分は赤で示されている部分よりも温度や密度が高い領域です。特にふたつの銀河の重複領域は、それぞれの銀河に含まれていた星間物質が衝突・圧縮されて活発な星の誕生が進みつつある場所です。アルマ望遠鏡はこうした星の材料の分布を鮮やかに描き出しました。
(文:平松正顕(チリ観測所))