今週の一枚

VERA水沢観測局――20メートル電波望遠鏡とオリオン座

VERA水沢観測局――20メートル電波望遠鏡とオリオン座

2013年の冬に岩手県奥州市にあるVERA水沢観測局にて、東の空を背景に10メートル電波望遠鏡とVERA20メートル電波望遠鏡を収めました。冬の星座の代表格であるオリオン座と、ふたご座、木星が写っています。

VERAは天の川銀河の精密な立体地図を作るプロジェクトで、全国4か所に直径20メートルの電波望遠鏡を設置し、昼夜観測をしています。VERA水沢観測局はその4つのうちの1つで、国立天文台水沢キャンパス内に設置されています。水沢キャンパスはVERAプロジェクトの拠点で、4つすべての電波望遠鏡を集中制御する観測網運用室も設置されています。

オリオン座の小三ツ星の真ん中には薄紫のオリオン大星雲も写っています。2008年にVERAはこのオリオン大星雲までの距離を精密に測定し、その距離が1360光年であることを明らかにしました。

(文:清水上誠(国立天文台 水沢VLBI観測所))