自然科学研究機構 国立天文台

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春の星空は「宇宙の窓」(2019年3月)

春の星空に見られる銀河たち
春の星空にみられる銀河たち

様々な銀河を探してみよう!

星座を形作る星々も、私たちの太陽も、1千億個もの星の大集団、「天の川銀河(銀河系)」に属しています。つまり、星空は、天の川銀河を中から見ている景色なのです。天の川銀河は、渦巻腕を持つ円盤状ですが、この円盤を真横から見ると、薄い凸レンズのような形をしています。そこで太陽の位置から円盤の方向を見ると、たくさんの星が見えますが、それと垂直な方向には星があまりありません。春の星座は、ちょうどこの方向にあたります。夏や冬のように華やかな天の川を見ることができず、ちょっと寂しい気もしますが、実はこの季節ならではの見ものがあります。それは、天の川銀河の外にある天体「銀河」です。春の星座の方向は星が少ないため、ちょうど空にぽっかり開いた窓のように、遠くの銀河を見通せるのです。「宇宙の窓」と呼ばれています。この季節、双眼鏡や望遠鏡をのぞく機会があったら、ぜひ様々な銀河を探してみてください。

銀河系と太陽系の位置関係
銀河系と太陽系の位置関係 画像サイズ:中解像度(2000 x 1265) 高解像度(5500 x 3480)

すばる望遠鏡のデータで宇宙を旅してみよう

HSCの画像ビューアを使うと、まるで宇宙の天体の間を自由に旅するように、すばる望遠鏡が観測したデータをブラウザ上で誰でも見ることができます。

もともとは研究者向けに開発された「hscMap」を、一般の方でも使いやすくしたものがこのビューアです。将来的には市民天文学プロジェクトとして、一般の方にデータ解析を手伝っていただく仕組みを開発中です。ぜひウェブサイトをのぞいてみてください。下の写真は、このビューアのもととなったhscMapを使い、学生の実習中に発見された天体です。あなたも、今までに見たことがないような面白い形の天体を見つけられるかもしれません。

重力レンズ天体「ホルスの目」
すばるデータ解析実習中に学生が発見した重力レンズ天体「ホルスの目」 画像サイズ:最高解像度(1400 x 1013)

参照:

コラム
天文学の現場から

山岡均
山岡均
国立天文台准教授

国立天文台は、衝突して変形した銀河を市民の皆さんの眼で分類してもらい研究を深める「市民天文学」を推進しています。今夏には銀河の形状分類サイトをオープンする予定です。どうぞご期待ください。
科学者と市民の協働を目指すシチズンサイエンス

おたまじゃくし銀河(UGC 10214)