明け方の空で金星と火星が接近(2017年10月)

金星と火星の接近を観察しよう
夜明け前の東の低空には、明けの明星・金星がマイナス3.9等の明るさで輝いています。金星の近くには1.8等の火星も見えます。10月上旬には、金星と火星が接近するようすを観察することができます。
10月のはじめ頃には、火星は金星よりも空の低い位置に見えています。そして、日を追うごとに金星の高度が徐々に下がり、火星の高度が上がっていきます。金星と火星の見かけの位置は日に日に近づき、6日には1度の4分の1ほどにまで近づきます。これは、月の視直径(見かけの大きさ)の半分ほどにあたります。
火星は1.8等とやや暗く、日の出30分前の明るくなりつつある空の中では見つけにくいかもしれません。双眼鏡で観察すると火星を見つけやすいでしょう。双眼鏡の倍率にもよりますが、6日前後は、金星と火星を同じ視野の中にとらえることができます。しかし、これらの惑星の日の出30分前の高度は20度もありません。日の出の時刻をあらかじめ調べておき、日の出前には余裕をもって観察を終えるようにしましょう。 6日を過ぎると、金星と火星は徐々に離れていきます。

17日、18日には、火星、金星の近くに新月前の細い月が見えます。夜明け直前の東の低空ではありますが、金星が明るく目立っているので見つけやすく、美しい眺めになるでしょう。
参照:暦計算室ウェブサイト
「今日のほしぞら」では、代表的な都市の星空の様子(惑星や星座の見え方)を簡単に調べることができます。こよみ用語解説の天象の項では、最大離角、衝、合、留などの惑星現象の用語について解説しています。