自然科学研究機構 国立天文台

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すばる望遠鏡、食べ散らかす赤ちゃん星の姿を捉える

研究成果

台湾中央研究院や国立天文台などのメンバーからなる国際共同研究チームは、すばる望遠鏡に搭載されたカメラHiCIAO(ハイチャオ)を用いて、星と惑星が活発に成長していると考えられる現場を捉えることに成功しました。

観測された画像は、これまで観測されてきたどの赤ちゃん星とも大きく異なります。3つの星では星周物質の分布に尾のような構造が見られ、さらにそのうちのひとつでは渦のような運動に伴うとみられる構造があります。別の星では中心星から複数の筋のような構造が伸びていて、中心星でのバースト(突然の増光を伴う突発的な質量降着)が星周物質を吹き飛ばしたかのようにも見えます。あたかも、夢中に食べる人間の赤ちゃんが「ごはん」を食べ散らかしているかのようです。このような星周構造が赤ちゃん星のまわりで観測されたのは、世界で初めてのことです。

この新しい成果は、星と惑星系の誕生の謎を解く上で重要な手がかりになります。

すばる望遠鏡に搭載されたカメラHiCIAOが映し出した赤ちゃん星たちの星周物質の分布
すばる望遠鏡に搭載されたカメラHiCIAOが映し出した赤ちゃん星たちの星周物質の分布。左上がFU Ori(オリオン座FU星)、右上がZ CMa(おおいぬ座Z星)、左下がV1057 Cyg(はくちょう座V1057星)、右下がV1735 Cyg(はくちょう座V1735星)。赤ちゃん星の「ごはん」に相当する星周物質は、私たちの太陽系の大きさよりはるかに広がって分布しています。このような星周構造が赤ちゃん星のまわりで観測されたのは、世界で初めてのことです。 オリジナルサイズ(25MB)

詳しくはすばる望遠鏡、食べ散らかす赤ちゃん星の姿を捉える(すばる望遠鏡)をご覧ください。

この研究成果は、アメリカの科学誌『サイエンス・アドバンシズ』に2016年2月5日付で掲載されました(Liu et al. 2016,"Circumstellar disks of the most vigorously accreting young stars")。

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