日本における金環日食(2012年5月21日)への取り組みとその成果について―リスク・コミュニケーション面からの検証―

多くの人が観察した金環日食

2012年5月21日、日食が日本各地で観察されました。今回の日食では、九州地方南部、四国地方南部、近畿地方南部、中部地方南部、関東地方など広範囲で金環食が起こり、金環にならない地域でも全国各地で食分の深い部分食となりました。金環帯にはおよそ8300万人が住んでおり、金環帯はもちろん金環帯以外でも多くの人たちが日食を観察することが事前から予想されていました。

安全な観察のための取り組み

太陽を観察することは眼に障害を生じる危険を伴います。このため、いかに眼の損傷を減らすかが、日食情報提供において重要な点であり、日食委員会や国立天文台が中心となって全国で積極的なリスク・コミュニケーション活動が展開されました。その結果、日食網膜症の発症を減らす等の成果が得られました。

一方、不適切な日食グラスへの対応において、メディアや団体・個人への伝達に曖昧な表現が含まれていて混乱を招いたり、商品名の公表が遅れたりと反省すべき問題が生じました。突発的なリスク発生に対し、適切なリスク・コミュニケーションを行うことの難しさが浮き彫りになったと言えます。

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