124億光年彼方の銀河の「成分調査」~アルマ望遠鏡で迫る進化途上の銀河の正体~

京都大学およびケンブリッジ大学を中心とする国際研究チームは、アルマ望遠鏡を用いて124億光年彼方の「サブミリ波銀河」と呼ばれる種類の銀河を観測し、この銀河に含まれる窒素が放射する電波を検出することに成功しました。

サブミリ波銀河とは進化途上にあり激しい星形成活動を起こしている種類の銀河で、可視光を遮る大量の塵に覆われているためにすばる望遠鏡などの光学望遠鏡では詳細な観測が困難でした。アルマ望遠鏡は、大量の塵にも遮られることのないミリ波での観測が可能であり、かつ微かな電波をもキャッチできる驚異的な感度を持っています。このアルマ望遠鏡の特徴を活かして検出した電波の性質をモデル計算と比較することで、宇宙誕生後わずか13億年しかたっていない初期宇宙にあるこの銀河での元素組成が、すでに現在の宇宙の元素組成に近いことが明らかになりました。この結果は、初期宇宙において、激しい星形成活動が起こったことを物語っています。

今回の観測でアルマ望遠鏡が捉えた、サブミリ波銀河LESS J0332が放射する窒素の輝線
今回の観測でアルマ望遠鏡が捉えた、サブミリ波銀河LESS J0332(画面中央)が放射する窒素の輝線。画面の上側が北方向、左側が東方向。黄色の矢印のサイズは1秒角に対応し、これはLESS J0332において約2万光年のサイズに相当します。画面左下の白丸は、本観測の際のアルマ望遠鏡の空間分解能の大きさ(これよりも細かい構造は見分けられないというサイズ)。
画像クレジット:ALMA (ESO/NAOJ/NRAO)、京都大学

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