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夏の夜、流れ星を数えようバナー

流星と流星群 | ペルセウス座流星群の特徴 | ペルセウス座流星群を観察するには | 関連リンク集

「夏の夜、流れ星を数えよう」キャンペーン

国立天文台では、できるだけ多くの方に夜空を眺める機会を持っていただこうと、ペルセウス座流星群の活動が活発になると思われる8月11日の夜から14日の夜(15日の明け方まで)に、「夏の夜、流れ星を数えよう」キャンペーンをおこないました。

 今回は1,553件のご報告をいただきました。たくさんのご報告ありがとうございました。
  → 最終集計結果はこちらをご覧ください。


ふたご座流星群眺めようキャンペーンQRコード 携帯電話用のキャンペーンページへは、 http://www.nao.ac.jp/i/phenomena/20080811/index.html からアクセスしてください。
 なお、今回携帯電話用ページでは、通常の報告ページだけではなく「初級編」も実施しました。
 → 携帯電話用最終報告結果はこちらをご覧ください。


速報画像

ペルセウス座流星群の写真(2008年8月14日)

  2008年のペルセウス座流星群の写真
  (8月14日2時35分・画像の一部をトリミング)
  クリックすると拡大します。

速報ムービー

2008年8月14日撮影の流星のムービーです。
観測地:長野県立科町
撮影:国立天文台天文情報センター

今回はリアルタイム集計!

今回は、ペルセウス座流星群の活発さの変化をほぼリアルタイムでお知らせするために、報告された流星の1時間ごとの平均数を10分おきに自動集計し、インターネット上で公開しました。

もっと詳しく観察したい!

流星を眺めて楽しむだけでなく正式な観測をしたいという方向けに、上級者向けページも用意しました。上級者向けといっても、いくつかの点に注意すれば、始めるのはそれほど難しくありません。

→上級者向け観察の詳細ページはこちら

流星と流星群

流星と流星群の関係を示したイメージ画像

流星と流星群の関係を示したイメージ画像です。
実際のペルセウス座流星群の母彗星とは
軌道が異なりますのでご注意ください。
(クリックすると大きな画像をご覧になれます)

流星(「流れ星」とも言います)とは、宇宙空間にある直径1ミリメートルから数センチメートル程度のチリの粒が地球の大気に飛び込んできて、大気と激しく摩擦を起こし、高温になると同時に光って見える現象です。

彗星はこのようなチリの粒を軌道上に放出していて、チリの粒の集団は、それを放出した彗星の軌道上に密集しています。彗星の軌道と地球の軌道が交差している場合、地球がその位置にさしかかると、チリの粒がまとめて地球の大気に飛び込んできます。地球が彗星の軌道を横切る日時は毎年ほぼ決まっていますので、特定の時期に特定の流星群が出現するわけです。

このとき、地球に飛び込んでくるチリの粒はみな同じ方向からやってきます。それぞれのチリの粒はほぼ平行に地球の大気に飛び込んできますが、それを地上から見ると、その流星群に属している流星は、星空のある一点から放射状に飛び出すように見えます。流星が飛び出す中心となる点を「放射点」と呼び、一般的に、放射点のある星座の名前をとって「○○座流星群」と呼ばれます。ペルセウス座流星群の放射点は、ペルセウス座γ星の近くにあります。

流星の出現数ですが、流星群の放射点が地平線付近にあるときには、流星はほとんど出現しません。流星群の活動が同じだと仮定すると、放射点の高度が高くなるにしたがって流星の出現数は多くなります。

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ペルセウス座流星群の特徴

ペルセウス座流星群の写真(2002年8月13日)

3つほどの流星が写っていて、
流星が放射状に出現しているのがわかります。
(クリックすると大きな画像をご覧になれます)
【撮影:かわべ天文公園】

ペルセウス座流星群は、毎年8月12〜13日ごろを中心に活動している流星群です。世界的に見ると、今年はおおよそ(日本時間で)12日の夜に最も活動が活発になるだろうと予想されていますが、極大の前後1週間ぐらいは流星の出現が期待できます。(活動が最も活発になることやその時期を「極大」と呼びます。)

ペルセウス座流星群は、流星を初めて眺めようという人にもお勧めの流星群です。

その理由のひとつは、流星の出現数が多いことです。毎年、ほぼ決まって、たくさんの流星が出現し、1月の「しぶんぎ座流星群」、12月の「ふたご座流星群」と並んで「三大流星群」と呼ばれています。十分に暗い夜空で晴天に恵まれれば、1時間に30個を越える流星を見ることができます。

もうひとつの理由は、夏休みやお盆休みの方が多く、夜更かしをしたり、星のよく見える場所に行ったりしやすいことです。

その他にも、夏なので夜でも暖かいことが挙げられます。三大流星群のうち「しぶんぎ座流星群」と「ふたご座流星群」は冬に活動するため、長い時間屋外で流星を観察していると、体が冷えてたいへん辛いことがあります。しかし、ペルセウス座流星群は夏のさかりに活動しますので、寒さについてあまり心配する必要がありません。(それでも、長時間屋外にいると普段より体が冷えますので、寒さには十分注意してください。)

今年は、月明かりの影響がありますので注意してください。明るい月が出ていると、その明るさに邪魔されて暗い流星は見えなくなり、観察できる流星の数は減ってしまいます。同じ時期であっても月の状態は年によって違いますが、今年は、8月9日が上弦で、17日が満月です。月明かりを避けるため、なるべく月が沈んだ後に観察するのがよいでしょう。月の入りは、キャンペーンの前半では深夜0時〜1時頃で、日が経つにつれて遅くなります。

各地の月の入時刻や日の出時刻を調べるには、暦計算室の「こよみの計算」へ

流星のムービー

2007年8月13日撮影の流星のムービーをご覧いただけます。
観測地:長野県立科町
撮影:国立天文台天文情報センター
協力:FAS府中天文同好会

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ペルセウス座流星群を観察するには

どんな道具が必要?

望遠鏡や双眼鏡などの特別な道具は必要ありません。肉眼で観察してください。
(望遠鏡や双眼鏡を使用すると、見ることのできる範囲がたいへん狭くなるために、かえって観察しづらくなります。)

どんな場所で見ればよい?

地域で考えると、日本全国どこでも見ることができます。(南半球の高緯度地域を除く、地球上のほぼ全域で流星が出現します。)

流星を観察する場所ですが、できるだけ、街灯など人工の明かりが少ない場所を選びましょう。流星などほとんどの天体が出す光は、街灯の明かりなどに比べるととても弱いものです。人工の明かりが少なければ、人工の明かりに邪魔されて見ることができなかった暗い流星も見ることができるようになり、それだけ、多くの流星を見ることができます。

また、大都市には人工の明かりがたくさんあります。大都市から離れることでも、暗い流星を見ることができるようになります。

いつ見ればよい?

「流星群の活動が極大になる」時刻に「流星がたくさん見える」わけではない、という点に注意する必要があります。

ペルセウス座流星群の場合、真夜中より前には放射点の高度が低いため、たくさんの流星が出現することは望めません。また、今年は、月が真夜中過ぎまで沈みませんので、真夜中を過ぎて、月が沈んでから観察をしたほうが、多くの流星を見ることができるでしょう(月の入りは、キャンペーンの前半では深夜0〜1時頃で、日が経つにつれて遅くなります)。明け方に近くなるにしたがって放射点の高度は高くなりますので、なるべくなら空が明るくなり始める頃まで頑張ってみることをお勧めします。

今年のペルセウス座流星群の活動は12日の夜に極大を迎えることが予想されていますので、12日の明け方前か12日の真夜中過ぎあたりに、最も多くの流星を見ることができるかもしれません。しかし、年によって極大がずれることなどもありますので、流星をたくさん見るためには、なるべく長い時間観察するのがよいでしょう。

今回のキャンペーンでは8月11日の夜から14日の夜(15日の明け方まで)にかけて空を眺めるよう呼びかけています。11日や12日の夜を中心に、前後1週間ぐらいは流星群が活動していますので、極大のときより少なくはなりますが、他の夜にも流星を見る機会はあります。

各地の月の入時刻や日の出時刻を調べるには、暦計算室の「こよみの計算」へ
※ 空が明るくなり始めるのは、日の出の約1時間半前です。

どの方向を見る?

8月13日午前0時頃 東京の星空

(クリックすると大きな画像をご覧になれます)

ペルセウス座流星群の放射点はペルセウス座γ星の近くにありますが、放射点のある方向だけに流星が出現するわけではなく、流星は夜空のどこにでも現れます。放射点近くに出現する流星は、こちらに向かって飛んでいるために短い軌跡の流星が多く、一方、放射点から離れた方向では、流星の軌跡を横から見ることになるために、長い軌跡の流星が多く観察されます。

ですから、放射点の方向にはあまりこだわらず、できるだけ空が広く見渡せる場所を選んで、空の広い範囲に注意を向けるようにしましょう。空をより広く見渡しているほうが、より多くの流星を捉える可能性が高くなります。

図は、8月中旬0時(真夜中)頃の、北東の方角の星空を示しています。
星は日周運動によって動いています。0時よりも何時間も前や、0時から何時間も経つと、星の見える位置がこの図とは違いますのでご注意ください。(見る場所による差はあまりありませんので、東京以外でもこの図を利用できます。)

ペルセウス座流星群の流星かどうかはどうやってわかる?

ひと晩のうちには、どの流星群にも属していない流星もいくつか出現します。このように「群」に属さない流星は「散在流星」と呼ばれます。また、この時期、出現数は少ないながらも、ペルセウス座流星群以外の流星群も活動しています。そのため、この時期に流星を見たからといって、その流星が必ずペルセウス座流星群の流星であるとは限りません。

自分が見た流星がペルセウス座流星群の流星かどうかを判断するには、その流星の軌跡を逆方向に伸ばしてみます。たどった先がペルセウス座流星群の放射点を通れば、その流星はペルセウス座流星群の流星である可能性が高いと考えることができます。(ペルセウス座流星群の流星は、その放射点を中心にして放射状に出現することを思い出してください。)

→群流星の見分け方について、さらに詳しい解説はこちら

放射点の位置については、国立天文台暦計算室の「今日のほしぞら」もご利用ください。代表的な都市の星空の様子(惑星や星座の見え方)といっしょに、ペルセウス座流星群の放射点の位置を調べることができます。

→暦計算室「今日のほしぞら」([流星群放射点]と表示されています)

他に注意することは?

遅い時刻に屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子さんは、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。また、まわりの皆さんの迷惑にならないよう気をつけてください。

明るい屋内から屋外に出てすぐには、目が暗さに慣れていません。何分か屋外にいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。

また、普段の生活では、夜の屋外で何十分もじっとしていることはなかなかないかもしれません。暖かい季節ですが、寒さには十分注意してください。普段外出するときよりも厚着をする、防寒着や寝袋を使うなど、寒さ対策を十分にして観察に望んでください。

虫の多い季節ですので、虫よけや虫さされの薬なども用意したほうがよいかもしれません。

もっと詳しく観察したい!

→上級者向け観察の詳細ページはこちら

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