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キャンペーンの結果

このページでは、「ふたご座流星群を眺めよう」キャンペーンの結果をご報告します。

概要

全部で2,164件の書き込みをいただきました。キャンペーンへのご参加ありがとうございました。

キャンペーン時間(12月13日20時から22時)を含む数時間の間、ページの表示や報告の書き込みをたくさんの方が同時におこなったために、「ページがなかなか表示されない」という状態が続きました。ご迷惑をおかけいたしまして、たいへん申し訳ありませんでした。今回はどの程度の人数の方が参加なさるかがわからない状況で試験的にキャンペーンをいたしましたが、今回の結果を吟味し、2005年にはサーバー(コンピューター)の増強などの対策を施す予定です。

以下で、報告をいただいた項目の集計結果をご覧ください。(「Q1観察地」でそれぞれの観察地の名前をクリックすると、観察地ごとの詳しい集計結果をご覧いただけます。)北海道と沖縄では参加者が少なかったものの、それ以外の地方ではそれぞれ100件以上の書き込みをいただきました。

Q1.観察地

Q2.観察結果

Q3.見えた数

Q4.観察時間

流星が見えたかどうか

流星の「見えた」「見えない」を集計し、観察地ごとに比較してみました。

関東地方と北海道を除いて、天候はおおむね良かったようです。「天気が悪い」と報告した方は、ほとんどの地方で1割以下でした。

また、「天気が悪い」と報告した方を除くと、報告した方の9割以上が、流星が「見えた」と報告しています。

たいへん多くの皆さんに、流星を楽しんでいただけたのではないでしょうか。

見えた流星の数

見えた流星の数を、観察地ごとに比較してみました。

多くの地方で、1個だけでなく、2個あるいはそれ以上の数の流星を見たと報告されています。しかも、全体の2割程度の方は11個以上の流星を見ることができたようです。

ただ、関東地方では都市の明かりが邪魔になったためか、他の地方に比べて報告された流星の数が少ない傾向があります。天気が悪かったことも影響しているのかもしれません。

観察時間と流星の数との関係

観察時間の長さと、見えた流星の数との関係を見てみましょう。

見ていた時間が長いほど、それだけ多くの流星を見ることができたということが、はっきりとわかります。5分未満しか空を眺めていなかった方の5割以上は、流星を見られなかったか、わずか1個しか見ていません。逆に、15分以上空を眺めていた方の5割以上は6個以上の流星を見ていますし、11個以上見ている方も3割以上いらっしゃいます。

空を眺めている時間に比例して流星を見られる可能性が増えるということと同時に、5分や10分という短い時間では、目がまだ屋外の暗さに慣れていないため、流星の淡い光を捉えられなかったのかもしれません。

感想

喜んでいただいた方

多くの方々に楽しんでいただけたようです。

お子さんでも参加できるよう時間を早めに設定しましたので、親子で流星を見たという方もたくさんいらっしゃいました。

見えなかった方

流星が見えなかったという方からも報告をいただきました。

場所によっては空が雲に覆われてしまって、明るい星も見えないという状況だったようです。

また、感想を見ると、流星が見えなかったのは天気が悪いせいばかりではなさそうです。次の機会までに、近くに明かりがなく、空を広く見渡せるような場所を探しておいて、またチャレンジしてみてください。(空を広く見渡せる場所では、明かりも見えやすいという点を書いている方もいらっしゃいました。)それから、見ている時間をもう少し長くしていたら、流星を見ることができたのかもしれませんね。

がっかりした方

「思ったほどたくさん流星が見えなかった」という方もいらっしゃいました。

がっかりした方の多くは、今回のふたご座流星群を、2001年のしし座流星群と比較しているようです。2001年のしし座流星群は、数十年から百年に一度というような大出現だったのですが、残念ながら、あのような流星の大出現を見る機会は、一生のうちにそう何度もあることではありません。

しかし、空が十分に暗い場所でピークの晩に空を眺めれば、ふたご座流星群は1時間に50個以上程度の出現を毎年見せてくれます。空が明るいと見える流星の数が激減しますので、次に流星群を観察する機会があれば、是非空の暗い場所で楽しんでみてください。

環境が気になった方

流星を見るときに、街灯など都市の明かりが邪魔になることを実感された方は多いと思います。たったひとつの明かりが視界にあるだけで、ずいぶん流星が見えづらくなってしまいます。

また、高い建物が多くなったために、広く見渡せる場所が見つけられないという方もいらっしゃったようです。

キャンペーンについて

このキャンペーンをきっかけのひとつとして流星を見てみたという方もたくさんいらっしゃいました。多くの皆さんに星を見る楽しみを知っていただくことができ、たいへん嬉しく思います。

国立天文台では、これからも機会を見つけて、このようなキャンペーンを企画していきたいと考えています。また是非ご参加ください。

その他

一部の方は「(放射点のある)ふたご座が東の方角にあり、そちらの方角に流星が多く出現する」と考えていらっしゃったようです。しかし、実際の流星は放射点付近だけでなく、あらゆる方角に均等に出現します。放射点の方角にあまりとらわれずに、雲や明かりの影響が少なく、空を広く見渡せる方角を眺めたほうが、多くの流星を見ることができるはずです。(ただ、放射点の位置がわかっていれば、見た流星の経路を逆に延長した線が放射点付近を通るかどうかで、自分の見た流星がふたご座流星群に属する流星なのかどうかを確かめることができます。)

また、「12月13日の20時から22時の間だけ流星が出現する」と勘違いされていた方がいらっしゃったようです。ふたご座流星群は一晩中流星が出現しますし、出現数こそ少なくなりますが、ピークの前後数日も流星群の活動は続いています。実際、キャンペーン当日も、22時を過ぎても観察を続け、多くの流星を見ることができた方もいらっしゃいました。

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