今週の一枚
夜空に広がる花火

らせん状星雲は、見かけの大きさが直径約25分(満月の大きさほど)もある、非常に大きな惑星状星雲です。219パーセクと近距離にあるため、惑星状星雲の内部の構造を詳しく調べることができます。 すばる望遠鏡のMOIRCSを使って撮影すると、この惑星状星雲は、実はたくさんの彗星状の塊からできていることがわかります。しかも、この彗星状の塊は、惑星状星雲の内側ははっきりと頭がおたまじゃくしの形をしているのがわかりますが、星雲の外側にいくにつれ、形があいまいになり、しっぽがなくなります。これは、内側のほうが星風が強いからではないかと推測されています。
文:松浦美香子(カーディフ大学)
画像データ
天体 | らせん状星雲(NGC 7293) |
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望遠鏡 | すばる望遠鏡 |
観測装置 | MOIRCS(多天体近赤外撮像分光装置) |
波長 | 2.12ミクロン |
露出 | 700秒 |
撮影日時 | 2007年6月25日 |
撮影者 | MOIRCSチーム |
著作権 | 国立天文台 |