今週の一枚
太陽を横切る国際宇宙ステーション

天体 | 太陽 | 望遠鏡 | 太陽フレア望遠鏡 |
---|---|
観測装置 | Hα太陽全面撮像装置 | 波長 | 656.3ナノメートル |
露出 | 1ミリ秒 |
撮影日 | 2015年11月3日14時50分57秒(日本時間) ※通過時刻の中心 | 撮影者 | 花岡庸一郎 |
著作権 | 国立天文台 |
今週の一枚
天体 | 太陽 | 望遠鏡 | 太陽フレア望遠鏡 |
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観測装置 | Hα太陽全面撮像装置 | 波長 | 656.3ナノメートル |
露出 | 1ミリ秒 |
撮影日 | 2015年11月3日14時50分57秒(日本時間) ※通過時刻の中心 | 撮影者 | 花岡庸一郎 |
著作権 | 国立天文台 |
国際宇宙ステーション(ISS)が太陽面を横切る瞬間の撮影に成功しました。太陽の北極の縁近くを右上から左下へ向けて、わずか1秒足らずの間に通過した様子が、点々ととらえられています。背景の太陽画像はHα線という光で観測したもので、太陽画像中央のやや左には黒点や明るいプラージュが見えています。現在、日本人の油井亀美也宇宙飛行士が2015年7月23日からこのISSに滞在しています。
太陽フレア望遠鏡で撮影に成功
この画像は、国立天文台太陽観測所の太陽フレア望遠鏡・Hα線全面撮像装置で2015年11月3日に撮影したものです。太陽フレア望遠鏡でISSを撮影したのは今回が初めてです。ISSは、ある期間は毎日のように日本上空を通過しますが、三鷹市上空、しかも、昼間の太陽の前を通過するチャンスはそれほどありません。しかも通過時間は1秒未満という、ほんの一瞬をとらえないといけません。太陽フレア望遠鏡は通常、Hα線の中心波長の画像は2分30秒ごとに取得しています。今回は、特別なプログラムを組んで、ISSが太陽面を通過する瞬間をタイマー仕掛けで約1/30秒ごとに連続撮影しました。幸い、11月3日は晴天に恵まれ、計22枚の画像の取得に成功しました。この画像はその22枚を重ねたものです。画像の左上はISSを拡大したもので、大気揺らぎが激しい中での撮影だったものの、何とかISSの太陽電池パドルの形がわかります。
文: 矢治健太郎(太陽観測所)