今週の一枚

虹の向こうに

虹の向こうに

標高1350メートル。長野県野辺山高原にある野辺山宇宙電波観測所。

11月のある日、お昼休みを終える頃に見事な虹がかかりました。

手前に見えているのが直径10メートルの電波望遠鏡、そして奥に見えるのが直径45メートルの電波望遠鏡です。

45メートル電波望遠鏡(通称:よんごー)の主な観測シーズンは12月から5月頃。11月は本格観測へ向けて、機器の最終調整や試験などが昼夜を問わず行われています。この写真では10メートルと「よんごー」が真上を向いていますが、ちょうどお昼休みで、アンテナたちもお休み中、この姿勢が最も安定した姿勢のため、観測していない時間はこんな姿なのです。そこにかかった大きな虹の橋、頑張って働いているご褒美だよ!と言わんばかりの自然からの素敵な贈り物です。

観測シーズンになると、「よんごー」では国内外からの多くの研究者による観測が続けられます。電波望遠鏡は、光学望遠鏡と違って昼間でも観測が出来るため、24時間体制!

今日も宇宙を見つめ続けているのです。

文:宮澤和彦(野辺山宇宙電波観測所)