今週の一枚
若い星HD 142527を取り巻く原始惑星系円盤

天体 | HD 142527(おおかみ座) |
---|---|
望遠鏡 | すばる望遠鏡 |
観測装置 | (上段画像)CIAO、(下段画像)COMICS |
波長 | (上段画像)1.65マイクロメートル(Hバンド)、(下段画像)24.5マイクロメートル |
撮影日時 | (上段画像)2004年6月5日、(下段画像)2005年8月24日 |
著作権 | 国立天文台 |
今週の一枚
天体 | HD 142527(おおかみ座) |
---|---|
望遠鏡 | すばる望遠鏡 |
観測装置 | (上段画像)CIAO、(下段画像)COMICS |
波長 | (上段画像)1.65マイクロメートル(Hバンド)、(下段画像)24.5マイクロメートル |
撮影日時 | (上段画像)2004年6月5日、(下段画像)2005年8月24日 |
著作権 | 国立天文台 |
おおかみ座の方向にある若い恒星HD 142527の周りにある原始惑星系円盤を鮮明に写し出した一枚。惑星誕生の現場そのものです。赤外線で見たこれらの画像では、惑星の材料となる塵が数百天文単位のスケールにわたって光っています。非対称な構造、内側に見られるギャップ、複数の波長で見たときの光り方の違い。いずれも原始惑星系円盤の進化や惑星の存在を知る上で、重要な手がかりとなります。特にこの特徴的な円盤構造は、円盤の内側に別の天体が存在し、それが重力的な影響を及ぼすことでもたらされたのではないかと考えられています。すばる望遠鏡で得られたこの画像がきっかけとなり、この天体の謎に迫る努力が現在でも多くの研究者によってなされ、近年のアルマ望遠鏡での観測にもつながっています。
文:藤原英明(ハワイ観測所)