今週の一枚トップ 今週の一枚 大質量星形成領域 W3メイン 2014年12月16日 大量の星が集団で生まれている現場をとらえた一枚。W3メインはカシオペヤ座の方向にある星形成領域で、画像中央付近の赤い色で表されている領域では、オリオン座のトラペジウムで見られるような若い大質量星が密集しています。その周辺にも複数のOB型星が存在し、これらの星が生まれた名残であるガスや塵を照らして明るい星雲を形作り、暗黒星雲と絡み合って複雑な模様を織りなしています。このようにW3メインは数多くの大質量星が生まれている領域ですが、一方で、恒星になれないほど質量の小さな星である褐色矮星もたくさん生まれていることが、この観測から明らかになりました。賑やかな星形成領域にひっそりと存在する褐色矮星をみつけるのに、すばる望遠鏡の高感度と高解像度が威力を発揮しました。 文:石井未来(TMT推進室) 天体大質量星形成領域W3メイン 望遠鏡すばる望遠鏡 観測装置赤外線カメラ CISCO 波長J、H、K各バンドのカラー合成 撮影日時2004年8月28日(世界時) 著作権国立天文台 画像データ ダウンロード 最高解像度(976 x 1123、186KB) 関連リンク すばるの赤外線観測で進む、星の「人口調査」:見えてきた軽い構成員たち 次の一枚:国立天文台の研究と教育 前の一枚:NRO(ライトペインティング) 今週の一枚トップ
大量の星が集団で生まれている現場をとらえた一枚。W3メインはカシオペヤ座の方向にある星形成領域で、画像中央付近の赤い色で表されている領域では、オリオン座のトラペジウムで見られるような若い大質量星が密集しています。その周辺にも複数のOB型星が存在し、これらの星が生まれた名残であるガスや塵を照らして明るい星雲を形作り、暗黒星雲と絡み合って複雑な模様を織りなしています。このようにW3メインは数多くの大質量星が生まれている領域ですが、一方で、恒星になれないほど質量の小さな星である褐色矮星もたくさん生まれていることが、この観測から明らかになりました。賑やかな星形成領域にひっそりと存在する褐色矮星をみつけるのに、すばる望遠鏡の高感度と高解像度が威力を発揮しました。
文:石井未来(TMT推進室)