重い恒星の巨大な惑星、すばる望遠鏡が直接観測で発見

国立天文台を中心とする国際研究チームが推進する系外惑星・円盤探査プロジェクト SEEDS(シ?ズ)の直接撮像観測より、アンドロメダ座κ(カッパ)星を回る巨大なガス惑星が発見されました。地球から170光年離れたこの恒星の高コントラスト画像にとらえられた惑星は、木星の13倍もの質量を持ち、太陽系の海王星の軌道より少し遠い軌道を回っています。主星(恒星)の質量は太陽の2.5倍と重く、今までに撮像された太陽系外惑星の中では主星の質量が最も重いものです。

今回発見された巨大なガス惑星「アンドロメダ座κ星 b」は、2012年の1月と6月の観測で、4つの赤外線の波長帯においてその存在が確認されました。2回観測したことによりこの天体が主星のまわりを回っていることがわかり、偶然に同じ方向にあった天体ではなく重力的につながっていることが確認されたのです。近赤外線の4つの波長帯での明るさを比較して得られた惑星の色は、これまで撮像された10個程度の巨大ガス惑星とよく似ていることも判明しました。

研究チームは「これらの追跡研究は、重い恒星周囲での惑星形成、特に重い惑星の生い立ちを解き明かす上で有用な手がかりをもたらしてくれるでしょう」と述べています。

この研究成果は、米国の天文学誌『アストロフィジカル・ジャーナル・レターズ』に掲載される予定です(Carson J. et al. 2012, The Astrophysical Journal, "Direct Imaging Discovery of a "Super-Jupiter" around the Late B-Type Star k And")。

この国際研究チームは、米国・チャールストン大学、国立天文台、ドイツ・マックスプランク天文学研究所、オランダ・アムステルダム大学、米国・プリンストン大学、NASAなどの研究者によって構成されています。また、この研究成果は、科学研究費補助金特別推進研究(22000005)によるサポートを受けています。

左(a) アンドロメダ座κ星系の1.2から 2.4ミクロンの波長の近赤外画像を疑似カラーで表示したもの。中心の黒い円はデータ処理により取り除かれた中心星にごく近い部分です。そこから 55 天文単位(海王星軌道の1.8 倍)の距離にアンドロメダ座κ星b天体があります。右 (b) 左の画像をもとにさらに「信号ー雑音比」という特殊な処理を施した画像。もとの画像にあったスペックル(中心星の強い光が漏れだしている影響)がかなり取り除かれています。左上の伴天体がいっそう際立って表示されています。

詳細

関連リンク