太陽観測衛星「ひので」、太陽極域磁場の反転を捉えた

国立天文台と理化学研究所の研究者を中心とした国際研究チームは、太陽観測衛星「ひので」に搭載された可視光・磁場望遠鏡により、太陽極域の磁場観測を定期的に行ってきました。このたび、極域磁場の極性が予想より早く反転しつつあることを世界で初めて捉えました。

現在、太陽活動は極小期を過ぎ、やや上昇してきています。太陽の南北両極の極性は、2013年5月に予想される太陽活動極大期にほぼ同時に反転すると予想されていました。ところが、2012年1月の「ひので」による観測で、予想される時期より約1年早く北極磁場がほぼゼロ近くになっていることが発見されました。現在太陽の北極域では、逆極性の磁場が大規模に消滅しつつあり、太陽の北極磁場がまもなく反転すると予想されます。一方、南極は安定しており、極性反転の兆候がほとんどみられていません。これらの研究成果は、これまでの太陽極域磁場の極性反転過程に対する認識に変更を迫る、極めて重要な結果です。

2008年(極小期)の太陽の北極域
2008年(極小期)の太陽の北極域
2011年(反転しつつある)の太陽の北極域
2011年(反転しつつある)の太陽の北極域
太陽の大規模磁場の2008年の様子と近未来予想
太陽の大規模磁場の2008年の様子と近未来予想

「ひので」は2012年10月頃に北極域の集中観測を実施し、これらの異変の解明を行う予定です。「ひので」による研究の進展により、太陽の磁場の生成に関する基礎研究や太陽の地球環境への影響の理解が進むと期待されます。

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