アストロ・トピックス
No.435: 年の初めに流れ星を眺めてみませんか
毎年、年初めの1月4日頃には「しぶんぎ座流星群 (注) 」が活発に活動しま す。世界天文年となる2009年の初頭を飾るこの流星群を、ぜひ観察してみませ んか。 しぶんぎ座流星群は、深夜2時頃から、空が明るくなり始める5-6時頃までが 観察に適しています。2009年の場合は、1月3日夜から4日未明 (3日深夜) に、 極大が訪れると予想され、過去の日本の観測からは、とくに4日未明 (3日深 夜) 3時半頃に極大となることが期待されます。月明かりの影響も受けません ので、条件よく観察できそうです。この極大時刻は、ずれる可能性があり、真 夜中前など日本での観察に適さない時刻に極大になった場合には、流星はほと んど見られないかもしれません。しかしながら、予想通りの観察しやすい時刻 で極大となり、空の暗い場所で観察ができれば、1時間に数十個の流星を見る ことができるでしょう。 そこで国立天文台では、できるだけ多くの方に流れ星を眺めてもらおうと、 世界天文年のオープニングイベントとして、2日夜から5日朝までの間「見える かな年の初めの流星群」キャンペーンを行うことにしました。この期間に夜空 を観察し、観察時間と、その間に何個の流れ星を見ることができたか等を報告 ページから報告してください。携帯電話からも参加可能ですので、これまで流 れ星を眺めたことのない方も、ぜひお気軽にご参加ください。また、詳しい観 察によって報告されたデータについては、1時間あたりの平均流星数を10分お きに自動集計する予定です。極大が予想通りかなど、流星群の活発さの変化を リアルタイムに知ることができるかもしれませんので、ぜひご注目ください。 なお、世界天文年の2009年は、今後、8月の「ペルセウス座流星群」、12月 の「ふたご座流星群」と三大流星群すべてでキャンペーンを行う予定です。 流星群は、望遠鏡や双眼鏡を必要とせず、手軽に観察することができる現象 です。しかし、冷え込みが厳しい季節なので、防寒着を着たり、カイロを使用 するなど、寒さには十分注意して観察にのぞんでください。 世界天文年最初の天文イベントとして、夜空を見上げ、流れ星を数えてみま せんか。 注:「しぶんぎ座 (四分儀座) 」という星座は、存在しません。放射点のある 辺りにかつて「壁面四分儀座」という星座が存在したことに由来し、現在も「 しぶんぎ座流星群」と呼ばれます。「りゅう座ι (イオタ) 流星群」という通 称で呼ばれることもあります。 参照: しぶんぎ座流星群解説ページ (国立天文台) (「見えるかな年の初めの流星群」キャンペーン) パソコン用ページ http://www.nao.ac.jp/phenomena/20090102/ 携帯電話用ページ http://www.nao.ac.jp/i/phenomena/20090102/ 世界天文年の流星群 (国立天文台) http://www.nao.ac.jp/phenomena/20090000/ 2008年12月17日 国立天文台・広報室