アストロ・トピックス

No.260: 12月13日~14日、ふたご座流星群を眺めよう

 毎年12月13日、14日ごろを中心にして前後数日間、「ふたご座流星群」が活
発に活動します。今年は、夜中前までは月明かりの心配がいりませんので、良
い条件で観察することができます。
 流星群とは、彗星から放出された直径1ミリメートルから数センチメートル
程度の麈(ちり)粒の集団が、地球に飛び込んで起こる現象です。この塵粒の集
団は、彗星の軌道上に密集していますので、この軌道と地球軌道が交差してい
るところで、流星群が発生します。地球が彗星の軌道と交差する日時は、ほぼ
毎年決まっていますので、特定の時期に流星群が出現するわけです。流星群に
属する流星は、「放射点」と呼ばれる一点を中心に放射状に出現します。ふた
ご座流星群は放射点がふたご座にあるために、その名前がつけられています。
 今年のふたご座流星群は、世界的に見ると、おおよそ14日の15時~17時頃
(日本時間) に最も多くの流星が出現するだろうと予想されていますが、ふた
ご座流星群の活動は数日間続きますので、その前後にも流星の出現が期待でき
ます。
 ふたご座流星群は流星を初めて眺めようという方にお勧めです。その理由の
1つは、流星数が多いことです。十分に暗い夜空で晴天に恵まれれば、1時間に
30個を越える流星を見ることができるでしょう。2つ目の理由は、夜中前にも
流星が出現することです。小さいお子様にとっても観察しやすい流星群と言え
るでしょう。また今年とくにお勧めする理由は、夜中前までは月明かりの影響
を受けることなく観察できることです。明るい月があると、暗い流星が見えな
くなり、観察できる流星数は減ってしまいます。しかし、13日も14日も月の出
が24時以降なので、24時頃までは、月明かりの影響を受けることなく観察でき
ます。
 そこで、国立天文台では、できるだけ多くの方に流れ星を眺めてもらおうと、
流星数が最も多くなると思われる13日の夜から14日の夜に「ふたご座流星群を
眺めよう」キャンペーンを今年もおこなうことにしました。この夜の20時~24
時の間に、15分ほど夜空を観察してもらい、その間に何個の流れ星を見ること
ができたかを報告ページから報告してもらおうというものです。日本全国のど
のあたりで流星が見えたかが集計からわかる仕組みです。携帯電話からも参加
可能ですから、これまで流星を眺めたことのない方も、ぜひお気軽にご参加く
ださい。

参照:

 「ふたご座流星群を眺めよう」キャンペーン
  パソコン用ページ

  携帯電話用ページ
 
       2006年12月4日           国立天文台・広報室