アストロ・トピックス

No.120: 板垣さん、りゅう座に超新星を発見

 山形県山形市にお住いの板垣公一(いたがきこういち)さんは、口径60センチ
メートルの反射式望遠鏡を使って撮った、りゅう座の渦巻銀河 NGC 4589 の画
像の中に 16.0等級の超新星を発見しました。この発見は兵庫県の中野主一(な
かのしゅいち)さんを通じて国際天文学連合に報告されました。
 この超新星は 2005cz と命名されました。

超新星の位置は、

  赤経: 12時37分27.85秒
  赤緯:+74度11分24.5 秒 (2000年分点)

です。
 この天体は NGC 4589 の中心から、東に12秒角、南に6秒角のところにありま
す。この天体は北天にあり赤緯も高いので、スペクトル型の判定と継続的な観
測がされるのではないかと思われます。

 板垣さんの発見(独立発見を含む)は通算15個目です。
今年、2月6日未明と夕刻(日本時)、りょうけん座の渦巻銀河 NGC 4617 の中に
発見した超新星 2005ab、くじら座の渦巻銀河 NGC 941 の中に発見した超新星 
2005ad(国立天文台 アストロ・トピックス (80) (81))に続き、今年になって3つ
目の発見です。

参照:IAUC 8569 (Jul. 18 2005).

               2005年7月19日                    国立天文台・広報普及室