アストロ・トピックス
No.021: 出現するか? 梅雨空の流星群
梅雨空が続いていますが、梅雨の晴れ間には思いがけず星がよく見えること があります。雨が大気中の塵や埃を洗い流すからですが、今年は、それに加え て、もしかすると流れ星にも出会えるかも知れません。6月のうしかい座流星群 です。 うしかい座流星群は、それを引き起こす彗星の名前をつけて、ポン・ウイン ネッケ流星群とも呼ばれています。1920年代頃にはしばしば盛んな出現を見せ ていましたが、近年はほとんど出現しない衰退群とされていました。ところが、 1998年に予期せぬ出現があり、日本でも梅雨の晴れ間をぬって、一時間に数十 個から多い時には100個もの流れ星が見られたのです。突然の出現に、研究者も 驚きましたが、このような流星出現の予測も理論的に解明されつつあります。 そして、複数の研究者によって、今年は6月23日から24日にかけて、この流星群 が活動すると予想されているのです。極大は日本時間の23日の20時から24時頃 といわれています。 こういった最新の理論では、流星の出現日時は正確に予想できるのですが、 流星数の予想はまだまだ難しいといわれています。実際にどの程度の出現があ るのか、全く予想できませんが、23日が梅雨の晴れ間にうまく当たったら、流 れ星を期待して夜空を眺めてみるのも楽しいかも知れません。 参照:J. Vaubaillon 氏による予報のページ http://www.imcce.fr/s2p/JBO/2004JBO.html スカイアンドテレスコープ誌 流星のページ http://skyandtelescope.com/observing/objects/meteors/article_1280_1.asp 2004年6月17日 国立天文台・広報普及室