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No.510: 4次元デジタル宇宙プロジェクト制作映像、「シーグラフアジア2009 アニメーションシアター」入選

 この度、国立天文台4次元デジタル宇宙 (4D2U) プロジェクト制作の映像作
品 "Entire Topography of Lunar Surface" (日本語タイトル、「月面全体の
地勢図」) が、世界最大のコンピュータ・グラフィックス (以下CG) の祭典で
あるシーグラフ (注1) のアジア大会において、アニメーションシアター (注
2) で入選を果たしました。総計数百点に上る投稿作品から選ばれた44の入選
作品は、シーグラフに集まる数万人のCG関係者のみならず、映像業界全体から
の注目度も高く、入選は非常に名誉なこととされています。

 "Entire Topography of Lunar Surface" は、月周回衛星「かぐや」に搭載
された14の観測機器の一つであるレーザ高度計によって観測され、RISE月探査
プロジェクトのメンバーが処理や解析をした月の全地形データを基に映像化し
たものです。従来の衛星では探査されていない緯度75度以上の極域を含む高精
度な月面地形の高度情報と、それを可視化するための技術開発、美しい映像作
品に仕上げるための芸術的感性等が、プロジェクトにおいて結びついた結果、
今回の入選につながったといえます。

 映像を制作した国立天文台天文シミュレーションプロジェクト 専門研究職
員の中山弘敬 (なかやまひろたか) は今回の映像に関して次のようなコメント
を寄せています。「今回使用したレーザ高度計のデータは静的なものであった
ため、視聴者を飽きさせないための演出には手間をかけています。観測によっ
て得られた静的なデータも、演出次第で映像として成り立つことを示せたよい
例になったかと思います。かぐやが捕らえた "本物の月" を、多くの人に楽し
んでいただければと思います。」
 "Entire Topography of Lunar Surface" の映像は、今年12月上旬に横浜で
行われる「シーグラフアジア2009」会場で上映される予定です。また、今秋よ
り4D2Uプロジェクトのウェブサイト上での公開を予定しています。

(注1) シーグラフはアメリカ計算機学会の分科会のひとつで、CG分野における
最高峰の学会・展示会として、既に30年以上の歴史をもっています。アジア地
域で開催されるアジア大会は昨年度から始まりました。

(注2) アニメーションシアターは、シーグラフを象徴するイベントの一つで、
世界中からその年を代表するCG作品を選出して、会場内のスクリーンにて連続
上映する催しです。

参照:

 国立天文台 4次元デジタル宇宙 (4D2U) プロジェクト
  http://4d2u.nao.ac.jp/

 宇宙航空研究開発機構 (JAXA) かぐや (SELENE) プロジェクト
  http://www.kaguya.jaxa.jp/

 国立天文台 RISE月探査プロジェクト
  http://risewww.mtk.nao.ac.jp/

 シーグラフアジア2009 アニメーションシアター (英語)
  http://www.siggraph.org/asia2009/for_attendees/computer_animation_festival/animation_theater/

 シーグラフアジア2009 アニメーションシアター (日本語)
  http://www.siggraph.org/asia2009/jp/for_attendees/computer_animation_festival/

 

      2009年10月13日            国立天文台・広報室

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国立天文台 アストロ・トピックスは、2010年6月まで発行していたメールニュースです。2010年7月からは、「国立天文台 メールニュース」として装いも新たにし、注目いただきたいトピックスの主要な内容とその詳細情報の参照先をお届けしています。

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