自然科学研究機構 国立天文台

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No.430: 家正則氏、2008年度の仁科記念賞受賞

 物理学の優れた業績をたたえる今年度の仁科記念賞を、自然科学研究機構国
立天文台 (台長:観山正見) の家正則 (いえまさのり) 教授が受賞しました。

 仁科記念賞は、故仁科芳雄 (にしなよしお) 博士の功績を記念し、物理学と
その応用に関し優れた研究業績をあげた研究者に授与されます。
 家氏が率いる研究グループは、現在知られている最遠方銀河10個のうち9個
をすばる望遠鏡を用いた観測で発見しています。さらに、自ら設計・製作した
狭帯域フィルターを用いて、約129億光年かなたにある最遠の銀河を発見する
という成果 (国立天文台 アストロ・トピックス (242) 参照) と、すばる望遠
鏡の建設やその後の開発研究の寄与が、今回の受賞理由となりました。
 ビッグバンで始まった宇宙は、その後の膨張過程においてさまざまな進化を
たどっています。家氏は、すばる望遠鏡の研究グループの中心となって、宇宙
を構成する主成分である銀河がいつ誕生し、どのように宇宙環境に影響した
か、などの研究を進めています。また、すばる望遠鏡の解像力を格段に改善す
るレーザーガイド補償光学装置の開発を進めながら、米国・カナダとの国際協
力で次世代の超大型光赤外線望遠鏡を実現すべく、日本のリーダーとして精力
的に取り組んでいます。
 今回の受賞について、家氏は、「すばる望遠鏡による初期宇宙の探査研究に
ついては、柏川さん、嶋作さん、太田さん、大内さんなど (注)、多くの有能
な若手の皆さんとの共同研究の成果ですので、単名での受賞は恐縮至極です。
しかし、今回の受賞が、すばる望遠鏡や超大型光赤外線望遠鏡計画を含め、国
立天文台の今後に多少なりとも追い風になることを期待いたします」と話して
います。
 この授賞式は、12月5日に東京會舘 (東京都千代田区) にて行われる予定で
す。
注:研究メンバー
柏川伸成 (かしかわのぶなり) :国立天文台・准教授
嶋作一大 (しまさくかずひろ) :東京大学・准教授
太田一陽 (おおたかずあき) :理化学研究所・基礎科学特別研究員
大内正己 (おおうちまさみ) :カーネギー天文台・カーネギーフェロー
ほか
 
参照:
 国立天文台 アストロ・トピックス (242)
  最も遠い銀河の世界記録を更新
   -宇宙史の暗黒時代をとらえ始めたすばる望遠鏡-
   http://www.nao.ac.jp/nao_topics/data/000242.html
 レーザーガイド補償光学のファーストライト成功
  ~すばる望遠鏡の視力を10倍にするレーザーガイド補償光学!~
   http://subarutelescope.org/Pressrelease/2006/11/20/j_index.html
 超大型光赤外線望遠鏡 JELT ホームページ
  http://jelt.mtk.nao.ac.jp/
 仁科記念財団
  http://www.nishina-mf.or.jp/
 
      2008年11月14日            国立天文台・広報室

国立天文台 メールニュース

国立天文台 アストロ・トピックスは、2010年6月まで発行していたメールニュースです。2010年7月からは、「国立天文台 メールニュース」として装いも新たにし、注目いただきたいトピックスの主要な内容とその詳細情報の参照先をお届けしています。

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