No.284: 太陽観測衛星「ひので」が観測した皆既日食のムービー公開

 太陽観測衛星「ひので」によって観測された皆既日食の画像と動画が、国立
天文台ひので科学プロジェクトのホームページで公開されました。
 URLは、http://hinode.nao.ac.jp/news/070319Eclipse/ です。

 2007年3月19日に日本国内の一部で、ごくわずかに欠ける部分日食が観測さ
れました。特に西日本では天候にも恵まれ、部分日食が各地で観測されていま
す。ただ、今回の日食では地上で皆既になる地域はありませんでした。皆既日
食を引き起こす月の影 (本影) が、地球をそれてしまっていたからです。その
ため、今回の日食が見えた地域でも、部分日食にしかなりませんでした。とこ
ろが、地上680キロメートルを周回する太陽観測衛星「ひので」では違いまし
た。その軌道上に、月の影 (本影) が通過し、衛星からは皆既日食となったの
です。

 太陽観測衛星「ひので」は、日本時間2007年3月19日11時55分 (世界時2時55
分) に、その軌道上で起きた皆既日食を観測することに成功しました。今回、
公開された画像と動画は、太陽全面を観測できるX線望遠鏡と可視光・磁場望
遠鏡によって撮影されたものです。天文学的な研究を行う上でも、この日食は
価値のある現象です。日食中の観測データを解析することで、観測機器に対す
る散乱光の影響の度合いを調べたり、画像の解像度の評価を行ったりすること
ができるからです。こういった解析は、今後行われる予定ですが、ひので科学
プロジェクトでは、太陽に関する研究や天文学の広報・普及活動の一環とし
て、ホームページで画像と動画を一般に公開することにしました。

 特に動画を見ると、真っ黒な月が太陽の前面を通り過ぎていく様子がわかり
ます。ダイナミックな天体の動きを感じることができるでしょう。太陽観測衛
星「ひので」によって観測された同様の画像や動画は、今後も順次公開されて
いく予定で、世界中から大きな期待が寄せられています。

参照:
 3月19日の部分日食~宇宙では皆既日食~「ひので」衛星の観測した皆既日
食
   (国立天文台 ひのでホームページ)
   http://hinode.nao.ac.jp/news/070319Eclipse/

      2007年3月20日            国立天文台・広報室

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