多波長で観る宇宙 Mulitwavelength Universe

多波長観測で観る宇宙 MULTIWAVELENGTH UNIVERSE

天文学者は、いろいろな望遠鏡を使ってあらゆる波長で宇宙を観測しています。
同じ天体でも、観測する波長によってまったく異なるその姿。どうぞご覧ください。

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夜空は星の光で満ちあふれています。しかし、それは宇宙のほんの一部を見ているに過ぎません。宇宙は、人間の目で見える可視光線だけでなく、さまざまな波長の電磁波で輝いているからです。

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このサイトについて

「多波長で観測することの意味は?」「国立天文台は、なぜ複数の望遠鏡を運用しているの?」国立天文台は、そのような疑問を投げかけられることがあります。そこで、多波長で宇宙を観測する科学的意義を広く知っていただきたいと思い、本サイトを制作しました。
われわれ人間が見ることのできる可視光線で写しだす宇宙の姿は、ほんの一部にすぎません。宇宙から届くさまざまな波長の電磁波をとらえることで、私たちは宇宙の誕生と進化、星や惑星形成の謎に迫ることができるのです。
多波長観測の解説だけでなく、世界中の望遠鏡がとらえた美しい画像の紹介にも力を入れました。想像を超える宇宙の多彩さもお楽しみください。

クレジット

制作著作
国立天文台
「多波長で観る宇宙」制作チーム
長山省吾、小野智子、内藤誠一郎、
生田ちさと(ISAS/JAXA)
監修:渡部潤一
企画制作
株式会社ケシキ
構成・ディレクション
入道隆行
デザイン
羽瀬 悟
プログラミング
中村浩之
テクニカル・サポート
村井佑己子、西裕一郎
 

関連映像の紹介

『多波長観測で宇宙を読み解く』は、遠い宇宙から届くさまざまな波長の電磁波に、どのようなメッセージが秘められているのかを概観した10分の映像作品です。
すばる望遠鏡やアルマ望遠鏡など国立天文台の望遠鏡による観測成果を紹介しながら、可視光線、赤外線、電波による観測で何が見え、何がわかるのかを解説していきます。
ぜひ、本サイトと合わせてご覧ください。英語版もあります。

 

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多波長観測で観る宇宙 MULTIWAVELENGTH UNIVERSE

いま、天文学者は、幅広い波長の電磁波で宇宙を観測しています。
目には見えない波長まで〈知覚〉の範囲を広げることで、
宇宙の本当の姿が見えてくることがわかったからです。
これは地球から6200万光年彼方で衝突中の2つの銀河の姿でアンテナ銀河と呼ばれます。
異なる波長で観測されたアンテナ銀河の姿を入口に
多波長で観る宇宙を案内していきます。 Image credit: Rolf Olsen

 

ガンマ線

ガンマ線は非常に高エネルギーの現象で発生する電磁波です。中性子星やブラックホール、超新星残骸、活動銀河核などの天体現象からは観測されていますが、アンテナ銀河の姿はガンマ線ではとらえられていません。
ガンマ線では、どのような宇宙の姿を写し出すことができるのでしょうか?

ガンマ線はどこからやってくる?

ガンマ線は大気に吸収されるため、観測は宇宙空間で行われます。衛星に搭載した検出器によって、宇宙のどの方向からガンマ線がやってくるのかを調べるのです。
右の画像は、フェルミガンマ線宇宙望遠鏡による観測データから作成された、ガンマ線の到来方向とその強さを示した全天地図です。
横にのびる輝きは天の川銀河の分布に対応し、天の川銀河からやってきたガンマ線の位置を示しています。全天に広がる明るい点は、天の川銀河の外からやってきたガンマ線の天球上の位置を示しています。 Image credit: NASA/DOE/Fermi LAT Collaboration

フェルミガンマ線宇宙望遠鏡
2年分の観測データをもとにガンマ線波長の
全天地図がつくられた。

宇宙最大の爆発現象に迫る

これらのガンマ線は、超新星爆発や爆発後に残る超新星残骸や中性子星、ブラックホールなど極めてエネルギーの高い領域から放出されると考えられています。
最近注目を集めているのは、ガンマ線バーストと呼ばれる現象です。0.01秒から数分という短時間に、爆発的にガンマ線が放出される謎の現象で、その正体の一部は判明しているものの全体像はよくわかっていません。天文学者は、衛星が検出したガンマ線バーストを世界中で即座に共有し、さまざまな波長の望遠鏡で後追い観測するネットワークをつくり、その秘密に迫ろうとしています。Image credit: NASA/Swift/Stefan Immler

 

スウィフト天文衛星ガンマ線バーストを検出すると、世界にその情報を発信すると同時に、衛星搭載のX線、紫外線、可視光線望遠鏡で自動的に観測を行う。画像はスウィフトが検出の2分後にX線で撮影したガンマ線バースト。 Image credit: NASA E/PO, Sonoma State University, Aurore Simonnet

中性子星あるいはブラックホール。超新星爆発のあとに作られたと考えられる。

何千もの超新星爆発で吹き飛ばされた高温のガスが巨大な泡のように連なっている。

 

X線

青白く淡い輝きの中に点在する白い点。可視光線で見る姿とは大きく異なり、まるで別の銀河を見ているようです。これは目に見えないX線の強さの分布がわかるように色をつけて画像に表したものです。
X線で観るアンテナ銀河は、何を写しだしているのでしょうか? Image credit: NASA/CXC/SAO/J.DePasquale

放たれる巨大なエネルギー

X線画像は、可視光線では見ることができない極めてエネルギーが高い現象をとらえています。点在する白い輝きは、超新星爆発の際に作られる中性子星やブラックホールだと考えられています。表面温度が100万℃を超える中性子星は、星が可視光線で輝くようにX線の波長で明るく輝きます。ブラックホール自体は輝きませんが、そこに引き込まれる周囲のガスが高温となり強いX線を放ちます。
青白く広がる領域は、銀河の中のガスが超新星爆発による衝撃波で数百万℃に熱せられてX線を放っている領域だと考えられています。

X線で何が見える?

X線は数百万℃から数億℃という極めて高温の領域から
放射される電磁波です。爆発のエネルギーや巨大な重力が
引き起こす現象が観測対象です。

宇宙から届くX線は地球の大気によって吸収されるため、観測は宇宙望遠鏡で行われます。

超新星残骸Image credit : NASA/CXC/SAO

ブラックホール(想像図)Image credit : NAOJ

中性子星(想像図)

銀河団のまわりにある
プラズマImage credit :
NASA/CXC/STScI/IfA/C. Ma et al.

銀河の腕に沿って大質量星が生まれている星形成領域が見える。

星が出す紫外線が周囲のガスを電離させると、可視光線の波長で星雲として観測される。

 

紫外線

淡い輝きが広がる領域のなかに、強く輝く点状の領域がいくつも見られます。明るく輝いている領域は紫外線が強いことを示しています。全体的な形は、可視光線で見た姿に似ています。
紫外線で観るアンテナ銀河は、何を写しだしているのでしょうか? Image credit: NASA/GSFC/Swift

温度が高い星の輝き

生まれたばかりで温度が高い大質量星は、可視光線よりも波長が短い紫外線で最も明るく輝きます。この画像は、そのような無数の星々が放つ輝きをとらえたものです。特に明るく見える領域では、重い星が大量に生まれていると考えられています。
銀河の衝突で生じる衝撃波は、星の材料となるガスを強く圧縮するので、星形成を活発にします。アンテナ銀河が放つ紫外線の輝きは、この銀河の中で大きな質量をもつ星が次々と生まれつつあることを教えてくれます。

紫外線で何が見える?

紫外線で見える主な天体は温度の高い星です。
数万℃から数百万℃に達する太陽のコロナの観測も
紫外線とX線で行われます。

宇宙から届く紫外線は大気によって吸収されるため、観測は宇宙望遠鏡で行われます。

大質量星(想像図)

太陽のコロナImage credit : ESA/NASA/SOHO

惑星状星雲の中心にある
白色矮星Image credit : NASA/JPL-Caltech/SSC

NGC 4038と名付けられた銀河の中心部。

塵が背後の星の光をさえぎっている領域。

NGC 4039と名付けられた銀河の中心部。衝突前はNGC4039の方が大きかったと考えられている。

 

可視光線

私たちの目で知覚することができる可視光線の波長で観測したアンテナ銀河です。他の波長で見るアンテナ銀河に比べて小さな輝きを精細にとらえています。美しい輝きの中には、ところどころに暗い領域が広がっています。
可視光線で観るアンテナ銀河は、何を写し出しているのでしょうか? Image credit: ESA/Hubble & NASA

私たちが見慣れた星の輝き

ここに写し出された光は、無数の星の輝きです。衝突する2つの銀河を構成する星の分布が詳しく描き出されています。衝突のエネルギーで新たに生まれた星の集団が1000以上見つかっています。
銀河の中に広がる光のない暗い領域は、星が存在しない空間ではありません。手前に漂う濃い塵(ちり)が背後の星の光をさえぎっているのです。
衝突する2つの銀河は、数億年後には1つの銀河になると考えられています。

可視光線で何が見える?

星の多くは可視光線の波長で最も明るく輝いています。
星とガスの集まりである銀河の構造、宇宙における銀河の
分布を調べるには可視光線による観測が最適です。

大気に吸収されない可視光線は、地上の光学望遠鏡で観測できます。大気のゆらぎの影響を受けない宇宙望遠鏡による観測も行われています。

銀河image credit:NAOJ

星(想像図)

濃い塵(ちり)の背後にある
星の光は見えない

星雲image credit:NAOJ

星のスペクトルは何を語る?

波長ごとに分解された電磁波の分布をスペクトルと呼びます。太陽光をプリズムに通したときに現れる虹色は可視光線のスペクトルで、波長の広がりを持っていることから連続スペクトルに分類されます。
一方、太陽光のスペクトルを細かく見てみると、連続しているはずのスペクトルに、いくつもの暗い切れ目のような線を見つけることができます。これは吸収線と呼ばれ、太陽の大気を構成する原子や分子が、太陽表面から連続スペクトルとして放たれる光の一部を吸収したために現れます。原子や分子は、その種類や状態によって、特定の波長の電磁波を吸収する性質をもっているのです。吸収線は、それぞれ特定の波長に対応しているので、線スペクトルと呼ばれています。
スペクトル分析が明らかにする吸収線の波長は、望遠鏡でも光の点にしか見えない遠い星がどのような物質からできているかを教えてくれます。さらに、吸収線の波長が示すドップラー効果を測定することで、星の移動速度や運動の様子さえ知ることが可能になりました。スペクトルには、星からのさまざまなメッセージが織り込まれているのです。image credit:Hida Observatory, Kyoto University / PaoDST WG, PAONET

       
    マグネシウム 516.7nm
    マグネシウム 517.3nm
    マグネシウム 518.4nm
  鉄 527.0nm
  鉄 528.8nm
  ナトリウム 586.0nm
  ナトリウム 589.6nm
  水素 656.3nm

星形成が活発な領域が点在している。

可視光線では塵に隠されていた領域が見える。

塵に隠されていた銀河の中心部が輝いている。

 

赤外線

赤外線の中でも波長が短い近赤外線で観測したアンテナ銀河です。全体の姿は可視光線で観測した形に似ていますが、2つの銀河の中心部が強く輝いていることが大きな特徴です。さらに、局所的に明るい領域が点在しています。
近赤外線で観るアンテナ銀河は、何を写し出しているのでしょうか?Image credit: Bernhard Brandl and the WIRC team (Cornell), Palomar Observatory

温度が低い星の輝き

近赤外線で観測できる代表的な天体は、紫外線や可視光線と同じく星です。ここに写し出されたアンテナ銀河は無数の星の輝きをとらえたものです。
近赤外線で見える星は、可視光線を強く放つ星よりも温度が低いので、星形成領域で輝き始めた若い星が多くなります。点在する明るい領域は、星が活発に生まれている場所と考えられます。
また、赤外線は塵(ちり)を透過する性質を持っています。そのため、可視光線では見えなかった銀河の中心部の星の輝きがとらえられています。

赤外線で何が見える?

赤外線は可視光線よりも温度が低い天体を観測するのに
適しています。近赤外線では低温の星、中間赤外線では星に
温められた塵(ちり)を直接見ることができます。

可視光線に近い近赤外線は、大気の少ない高地であれば地上の望遠鏡で観測が可能です。波長の長い赤外線は宇宙望遠鏡で観測されます。

星形成領域の若い星(想像図)

塵の背後にある星の光
(想像図)

星雲Image credit : NASA/JPL-Caltech

塵(想像図)

原始惑星系円盤Image credit : NAOJ

天文学を一変させたスペクトル分析とは?

すばる望遠鏡が発見した観測史上最遠とされた銀河のひとつSXDF-NB1006-2。地球から129.1億光年彼方から届いた水素原子が放つかすかな線スペクトルの輝きは、波長1マイクロメートル付近の近赤外線で観測されました。
ところが、この線スペクトルは、本来は波長121.6ナノメートルの紫外線であることがわかっています。なぜ、紫外線の波長で放たれた線スペクトルが近赤外線として観測されたのでしょうか?
その理由は、ビッグバン以来続いている宇宙の膨張です。電磁波が伝わる空間自体が膨張しているので、波長が引きのばされてしまったのです。これは赤方偏移と呼ばれ、遠い宇宙から届く電磁波ほど、その効果が大きいことがわかっています。
実は、SXDF-NB1006-2までの距離は、この赤方偏移を利用して計算されました。元の波長がわかっている線スペクトルがどれぐらい引きのばされているかを調べることで、 逆に電磁波が伝わってきた距離、つまり天体までの距離が推定できるのです。image credit:NAOJ

赤方偏移によって紫外線から近赤外線へ波長がのびてしまったSXDF-NB1006-2の輝き。Image credit: NAOJ

可視光線では暗く見える領域に星の材料になるガスが見える。

渦巻き状の構造が見える。

 

電波 radio

電波で観たアンテナ銀河は、可視光線とはまったく別の姿です。波長の異なる電波を、赤、ピンク、黄色に割り当てて色付けしたこの画像では、銀河の中心部、そして2つの銀河が繋がっている部分で、とくにサブミリ波と呼ばれる波長の短い電波が強くなっていることがわかります。
電波で観るアンテナ銀河は、何を映し出しているのでしょうか?Image credit: ALMA (ESO/NAOJ/NRAO)

星の材料になるガス

電波で見たアンテナ銀河に写し出されているのは、宇宙空間に漂っている冷たいガスです。 そこに可視光線で見える星の輝きはありません。この画像はガスに含まれる一酸化炭素分子が出す電波を観測してつくられました。
電波が強く明るく写っている部分は、ガスが濃いことを示し、星の材料がたくさんある領域だと言えます。また、電波は赤外線よりも塵(ちり)を透過する力が強いので、2つの銀河の中心部にあるガスの渦巻き構造が観察できます。

電波で何が見える?

電波では宇宙に漂う冷たいガスを観測することができます。また、その波長を調べることで、
そこにどんな物質があるかを特定することもできます。電波では、ガスより
もさらに冷たい塵(ちり)を直接見ることもできます。星が可視光線で輝くように、
冷たい塵は電波の波長で輝いているからです。

波長の長い電波は大気に吸収されないので、地上の電波望遠鏡で観測が可能です。

ガス(想像図)

銀河Image credit : NAOJ

化学物質

原始惑星系円盤Image credit : ALMA
(ESO/NAOJ/NRAO)

塵(想像図)

宇宙の分子を輝線でつかまえる

宇宙空間を漂うガスに含まれる原子や分子は、その種類ごとに特定の波長の電磁波を出しています。これは輝線と呼ばれ、とくに電波の波長では様々な分子が電磁波を出していることが知られています。
たとえば、一酸化炭素分子は波長2.6ミリメートルの電波を出しますが、これを検出することで他の波長では観測できない分子雲の分布を見ることができます。分子雲とは主に水素分子からなるガスが濃くなっている領域で、星はそのガスが集まることで誕生します。
分子雲では、ほかにも様々な輝線が検出できます。地上の実験室で、どの分子がどの波長の電波で輝線を出すのかを調べておけば、遠い宇宙に存在する分子を特定することも可能です。これまでの観測で、アンモニアやメタノールなど様々な分子が発見されています。
アルマ望遠鏡では、その高い感度を武器に、生命の材料となるアミノ酸を発見することを目指しています。惑星が生まれつつある場所で、アミノ酸が作られていることがわかれば、宇宙と生命の関係に新たな発見をもたらすかもしれません。

野辺山の45m電波望遠鏡で検出された様々な分子の輝線。

Image credit: ALMA (ESO/NAOJ/NRAO)

 
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宇宙を見つめる世界の望遠鏡

宇宙から届くガンマ線、X線、紫外線、可視光線、赤外線、電波は、呼び名こそ違いますが全て電磁波です。しかし、波長によって物理的な特性が異なるため、それぞれの波長に適した望遠鏡が必要となります。天文学者は、地上だけではなく宇宙空間にも望遠鏡を打ち上げ、宇宙の謎に挑もうとしています。

 国立天文台の望遠鏡 世界の主な望遠鏡

温度が高い天体ほど短い波長で輝く

あらゆる物体は、その温度に応じたエネルギー分布で電磁波を放出し、特徴的な波長に強さのピークをもちます。たとえば、表面温度が5500℃の太陽は、可視光線にピークがあります。熱放射を観測する場合、天体の温度によって波長が決まるのです。極低温のガスでは、熱放射以外のメカニズムで物質の種類と状態に応じて放射される電磁波を観測して温度を推測します。

地上で観測できる波長は限られている

宇宙から地球へ降り注ぐ電磁波。そのうち、地上に届くのは可視光線とその両側の紫外線および赤外線のごくわずかな波長域、そして電波の一部だけです。それ以外の波長は、大気による吸収などで地上まで届きません
そのため、X線や紫外線、赤外線は大気の影響を受けない宇宙望遠鏡で観測されます。

参考図版:高瀬文志郎(1994)『星・銀河・宇宙 100億光年ズームアップ』(地人書館)p.26
  宇宙からの電磁波の強度が半減する高度  
 
 
 
 

運用場所
口  径
観測波長域
観測開始
研究機関

 

Image : NAOJ