明るい彗星がやってくる
〜今年の春に期待される二つの肉眼彗星〜
二つの彗星の光度予測の改訂(2004.4.26)
4月の中旬以降、リニア彗星が明け方の東の地平線近くで観測されるようになりました。地平高度が低く、非常
に困難な観測ですが、熱心なアマチュア天文家の方々によって、その明るさが測定されています。それによれば、近
日点通過前後の光度の予測範囲であった1.3等から4.1等よりも、やや暗めで推移しているようです。
4月中旬の観測値を用いて、リニア彗星の光度の確率予測を改訂しました。それによれば、リニア彗星がふたたび
見え出す5月下旬には、明るさは下記のように推移すると思われます。
リニア彗星 5月25日 2.6等 〜 4.1等
5月28日 3.2等 〜 4.9等 (確率67%)
5月31日 3.8等 〜 5.6等
一方、5月の連休以後に日本から観測条件が良くなるニート彗星の方は、4月中旬までの南半球での観測結果を
もとにして、より精度の良い光度予測が可能となっています。日本から見え出す時期のニート彗星の光度予測は下記
の通りです。
ニート彗星 5月 7日 2.3等 〜 2.6等
5月10日 2.4等 〜 2.8等
5月13日 2.6等 〜 3.0等
5月16日 2.9等 〜 3.3等 (確率67%)
5月19日 3.2等 〜 3.7等
5月22日 3.5等 〜 4.0等
5月25日 3.8等 〜 4.3等
5月28日 4.1等 〜 4.6等