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ひので衛星10周年記念講演会「太陽観測から宇宙と地球を探る」

お知らせ

お知らせ

  • 2016年9月12日:当日の配布資料(758KB/PDF)を追加しました
  • 2016年8月31日:インターネット中継の情報を追加しました
  • 2016年8月29日:定員に達したため、お申し込みの受付けを終了しました。
  • 2016年8月17日:お申し込みの受付けを開始しました。
講演会の模様は、インターネット中継を予定しています。

太陽で爆発(太陽フレア)が起こると、紫外線やX線などの電磁波とともに電気を帯びた粒子が地球まで飛んできて、私たちの生活に影響を及ぼす場合があります。太陽フレアが起こるメカニズムを解明しフレアの予測ができるようになれば、その対策をとることができます。また、太陽は宇宙の中で起こっている現象を細かく観測できる唯一の天体です。宇宙のどこかで起きていることのほとんど全ては太陽でも起きていると考えられますので、太陽を知ることは宇宙を知るための王道でもあります。

2006年9月に打ち上げられた太陽観測衛星「ひので」は、太陽研究を大きく進展させる数々の発見をしてきました。打ち上げから10年の成果を振り返り、これまでに何が分かり、何がまだ分かっていないのかを、かみ砕いてお話しするとともに、今後の太陽研究のありかたについて考えたいと思います。

概要

テーマ
太陽観測から宇宙と地球を探る
日時
2016年9月10日(土曜日)午後1時30分から午後4時30分(開場 午後1時)
会場
名古屋大学 東山キャンパス 理学部南館 坂田・平田ホール(愛知県名古屋市千種区不老町)
アクセス
名古屋市営地下鉄 名城線 名古屋大学駅 下車すぐ(出入口2)
名古屋大学 交通アクセス
参加費
無料
その他
ご参加には事前のお申し込みが必要です(定員 300名、先着順)
定員に達したため、お申し込みの受付けを終了しました。(2016年8月29日追記)
主催
自然科学研究機構 国立天文台、名古屋大学 宇宙地球環境研究所、宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所

プログラム

13:30
開会あいさつ、趣旨説明
渡邊鉄哉(自然科学研究機構 国立天文台 教授)
13:35
講演1:「ひので」参上~太陽研究新時代の幕開け~
原弘久(自然科学研究機構 国立天文台 准教授)
14:10
講演2:太陽表面は6000度、上空大気は100万度の謎を追え!
清水敏文(宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所 准教授)
14:45
休憩
15:00
講演3:太陽フレアから地球を守れ!
草野完也(名古屋大学 宇宙地球環境研究所 教授)
15:35
講演1-3についての総合質疑応答
15:50
講演4:「ひので」の先へ!~これからの太陽研究~
一本潔(京都大学/国立天文台 教授)
16:25
おわりに
渡邊鉄哉(自然科学研究機構 国立天文台 教授)

講演内容

講演1:「ひので」参上~太陽研究新時代の幕開け~

人類が望遠鏡を向けてから約400年の間に分かってきた太陽は、さまざまな時間スケールで変化する星であり、その表面で観測されるほとんどの現象には太陽の中で再生産されている磁場が強く関わっています。この磁場の活動は、皆既日食のときに淡く輝くコロナや爆発現象であるフレアを生み出し、その影響は太陽表面を超えて太陽系全体に及びます。「ひので」衛星は、表面の磁場やコロナ、そしてフレア現象の理解を進めるために開発され、現在まで約10年間観測を続けてきています。この講演では、研究者が「ひので」でどのようなことを理解しようとしたのか、そのためにどのような望遠鏡を必要とし、それがどのように開発されたのかについてお話しします。

原 弘久(はら ひろひさ)

講師写真1

自然科学研究機構国立天文台・准教授、東京大学大学院・准教授、総合研究大学院大学物理科学研究科天文科学専攻・准教授。博士(理学)。1994年に国立天文台助手、2008年より現職。専門はコロナの観測を中心とした太陽磁気活動の研究。現在は「ひので」衛星の次の太陽観測衛星の計画策定等を進めている。

講演2:太陽表面は6000度、上空大気は100万度の謎を追え!

太陽のエネルギーは中心部で起こる核融合によって発生しますが、そのエネルギーがゆっくりと時間をかけて表面まで伝わり、太陽は約6000度のガス球として輝いています。不思議なことに、この表面の上空には100万度を超える高温のガス(コロナ)が存在します。熱源から遠いほうが高温という、とても不思議なこの現象の原因として、太陽の磁場が大事な役割を担っていると考えられています。「ひので」の観測は、太陽表面に分布する太陽磁場の動的な振る舞いや磁場に沿ってエネルギーが伝わり熱化する様子を初めてとらえています。「ひので」の観測を示しながら、コロナ成因の謎に迫ります。

清水 敏文(しみず としふみ)

講師写真2

宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所・准教授、JAXA「ひので」プロジェクトマネージャー、東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻・准教授。博士(理学)。専門は太陽物理学で、「ひので」を用いたコロナや彩層の活動・加熱における太陽磁場の役割の研究に携わり、また将来の太陽観測衛星の立案や必要な望遠鏡技術の開発にも取り組む。名古屋大学理学部卒業、東京大学大学院理学系研究科天文学専攻修了。国立天文台助手・主任研究員を経て現職。2002年にゼルドビッチメダル受賞。

講演3:太陽フレアから地球を守れ!

太陽系最大の爆発現象である太陽フレアは、X線や宇宙放射線だけでなく、磁場を伴う巨大なプラズマのかたまりを太陽系空間に放出します。これらは地球の大気や磁場を乱すことにより、人工衛星や電力・通信網など現代社会を支える高度な社会基盤に大きな影響を与える場合があります。特に、1859年に発生した巨大フレアと同等の爆発が再び発生した場合、現代社会は甚大な被害を受けると考えられています。こうした、「宇宙天気災害」から我々の生活を守るためには、フレアの発生を事前に予測する必要がありますが、未だに正確なフレア予測は実現できていません。最近、ひので衛星は太陽表面磁場の詳細な観測によって、フレア発生に特定の磁場構造が関係していることを初めて発見しました。これはフレア発生の原因解明と予測につながる成果として注目されています。この講演ではフレアが地球に与える影響とそれを予測する新たな取り組みの最前線について分りやすく解説します。

草野 完也(くさの かんや)

講師写真3

名古屋大学 宇宙地球環境研究所副所長・教授。理学博士。室蘭市出身。北海道大学理学部卒業、広島大学大学院修了後、同大学助手・助教授、海洋研究開発機構(JAMSTEC)地球シミュレータセンター・プログラムディレクターを経て、2009年より現職。太陽研究者連絡会前会長、太陽観測衛星「ひので」プロジェクトサイエンティストを務め、現在、文部科学省新学術領域「太陽地球圏環境予測(PSTEP)」の領域代表者として、太陽活動とその地球影響を予測する研究に挑んでいる。著書に「階層構造の科学―宇宙・地球・生命をつなぐ新しい視点」(東大出版会)など。

講演4:「ひので」の先へ!~これからの太陽研究~

「ひので」は活動する太陽の姿を鮮明に見せてくれました。一方、その成果は私たちに新たな謎を投げかけています。太陽面近くにうごめく無数の微小構造はどのようにして作られているのだろうか。それがどのように上空と繋がり100万度のコロナや太陽風を生み出しているのだろうか。コロナの磁場はどうして突然爆発してしまうのだろうか。そもそもなぜ太陽の磁場は作られているのだろうか。これらの謎を解くためには、「ひので」よりもっと高い解像度で、太陽の表面からコロナに繋がる磁場やプラズマ構造を精密に測ることが重要だと考えられるようになりました。これを実現するために、今世界の太陽研究者が待望するのが次世代太陽観測衛星SOLAR-Cです。この講演ではSOALR-C衛星の意義やそれを実現するためにおこなわれている様々な取り組みについて解説します。

一本 潔(いちもと きよし)

講師写真4

京都大学大学院理学研究科附属天文台・教授、自然科学研究機構国立天文台SOLAR-C準備室長・教授。大阪府出身。京都大学理学部卒業、同大学博士課程修了。理学博士。東京天文台助手、国立天文台助教、准教授を経て、2008年より京都大学現職となり、2016年より国立天文台SOLAR-C準備室長を併任。専門は可視赤外光による太陽磁気活動の分光学的研究。現在は飛騨天文台における装置開発や太陽観測、および次世代太陽観測衛星SOLAR-C計画の策定を牽引している。

参加申し込み

定員に達したため、お申し込みの受付けを終了しました。(2016年8月29日追記)

お問い合わせ

国立天文台 天文情報センター 一般質問電話
電話 0422-34-3688(平日午前9時~午後6時)
ご注意:お電話の際は「9月10日の講演会について」とお伝えください

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