2008年1月のトピックス

1月4日 しぶんぎ座流星群(りゅう座ι流星群)

流星とは

宇宙空間を漂っている塵(直径1mm〜数cm程度の小さなもの)は、しばしば地球の引力につかまり、大気圏に飛び込むことがあります。このとき塵は大気との激しい摩擦によって、周囲の大気ごと熱せられ、高温になって光って見えます。この現象が、流星(流れ星)です。
流星の中には非常に明るくなるものもあり、これを火球と呼んでいます。また、燃え尽きずに地上に落ちたものが、隕石です。

流星群とは

流星と流星群の関係を示したイメージ画像流星群のもとになる塵(流星物質)は、彗星(ほうき星)が太陽に近づいた際にまき散らしたものです。これらの塵は、彗星の軌道に沿って宇宙空間を漂っています。この塵の帯の中を地球が通過する際、それぞれの塵の粒は、ほぼ平行に地球の大気に飛び込んできます。このとき地上からは、夜空のある一点を中心として、流星が四方八方に流れていくように見えます。流星が流れる中心のことを「放射点(または輻射点)」と呼び、放射点がある星座の名前をとって「○○座流星群」と名前が付けられています。また、流星群のもとになっている天体のことを「母天体」と呼んでいます。
流星群に属さない流星は「散在流星」と呼ばれ、普段でも夜空の暗い場所では1時間に数個程度見ることができます。また、流星は夕方よりも明け方の方が多く見られる傾向があります。

しぶんぎ座流星群(りゅう座ι流星群)

1月4日午前3時頃 東京の星空 1月4日午前3時頃の東京の星空流星群の放射点が昔、壁面四分儀座(へきめんしぶんぎざ)という星座があった場所にあるため、しぶんぎ座流星群という名前が付いています。壁面四分儀座は現存する星座ではなく、現在では放射点の近くにりゅう座のι(イオタ)星があるため、現在ではりゅう座ι流星群とも呼ばれています。以下、ここではしぶんぎ座流星群と呼びます。

しぶんぎ座流星群は、毎年1月4日前後に極大を迎える流星群で、8月のペルセウス座流星群、12月のふたご座流星群と並んで3大流星群と称されている、流星が多く見られる流星群の一つです。
しぶんぎ座流星群の母天体は、最近の研究によると小惑星2003EH1ではないかと指摘されています(国立天文台ニュース688参照)。このほかにも、C/1490Y1彗星ではないかとの指摘もありますが、まだはっきりとは決定されていません。
しぶんぎ座流星群は、極大(ピーク)が非常に短いことが特徴です。このため、極大が夜にあたると1時間に数十個ほどの多くの流星が見られますが、極大が昼間にあたると、夜間はほとんど流星を見ることができません。

今年のしぶんぎ座流星群の極大は、放射点がのぼる前の1月4日 21時頃と予想されています。真夜中すぎには放射点がのぼってきますので、観測のチャンスは1月4日未明、1月4日夜〜1月5日未明です。観察している時間帯に極大があたらなければ、流星はあまり見ることができませんが、防寒対策をしっかりして、観察にチャレンジしてみてください。

流星を観察するには

どんな道具が必要?

流星は空の広い範囲に流れるので、肉眼での観察が一番適しています。望遠鏡や双眼鏡などの道具は、必要ありません(望遠鏡や双眼鏡を使うと狭い範囲の空しか見られなくなるので、かえって流星の観察がしにくくなります)。

どんな場所で見ればよい?

お天気さえ良ければ日本全国、どこでも見ることができますが、近くに街灯などの明かりがなく、夜空の暗い場所を選びましょう。

流星の光は、大都市や街灯の明かりに比べてとても弱いものです。このため、人工の明かりの影響があると、暗い流星は人工の明かりに邪魔されて見ることができず、それだけ見られる流星の数が減ってしまいます。
また、明るい月が夜空に見えている場合も、暗い流星は月明かりに邪魔されて、見えにくくなります。

どの方向を見ればよい?

放射点のある星座にだけ流星が出現するわけではなく、流星は放射点を中心に、夜空のいろんな方向に流れます。つまり流星は夜空のどこにでも現れるので、どの方向を見ていてもよいのです。放射点の方向にはあまりこだわらず、できるだけ空が広く見渡せる場所を選んでください。空をより広く見渡しているほうが、より多くの流星が見られる可能性が高くなります。

放射点近くに出現する流星は、こちらに向かって飛んでいるために短い軌跡の流星が多くなります。一方、放射点から離れた方向では、流星を横から見ることになるために、長い軌跡の流星が多く観察されます。

他に注意することは?

明るい屋内から屋外に出てすぐには、目が暗さに慣れていません。家から出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、しばらく目が暗さに慣れるまで待つことが必要です。

夜は冷えるので、風邪などひかないように注意してください。普段夜外出するときよりも厚着をしたり、カイロなどを使うのもよいでしょう。

観察の際には、周囲の安全に十分に気を付け、危険に巻き込まれたり、周りに迷惑をかけたりしないようにしてください。

水星を見よう

水星ってめったに見られないの?

東方最大離角、西方最大離角、外合、内合などの惑星現象を説明した絵 太陽系には、8個の惑星があります(水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星)。この中で、地球よりも内側をまわっている惑星(水星、金星)のことを、「内惑星」と呼んでいます。
内惑星は、見かけの位置が太陽からある一定以上は離れないので、地球からは日の出直前か、日の入直後のわずかな時間しか見ることができません。
内惑星は「西方最大離角(夜明け前の東空で観望の好機)」、「東方最大離角(夕方の西空で観望の好機)」のとき、見かけの位置が太陽からもっとも離れ、観察しやすくなります(惑星現象の図参照)。また、内合、外合の際は、太陽と内惑星が同じ方向に見えるため、観察できません。

水星はどこに見えるの?

2008年1月22日19時30分頃の東京の星空2008年1月22日、水星が東方最大離角となり、この日をふくめて前後数日間は、夕方の西空で観察しやすくなります。
この図は、1月22日17時30分の東京の星空です(この日の東京の日没は16時57分)。
水星は西南西の空に見え、水星より25度ほど南よりの空にはみなみのうお座の1等星、フォーマルハウトが見えています。水星の高度は10度程度しかなく、18時過ぎには沈んでしまいます。

東京以外の場所では、日没の時刻が変わりますが、水星と周りの星座との位置関係は変わりませんので、この図を参考にして探してみてください。
この頃の水星は0等程度の明るさですが、低空に見えているため、ずいぶん暗く感じてしまうかもしれません。

「惑星ぜんぶ見ようよ☆」キャンペーンバナーみなさんも、このチャンスに、水星を探してみませんか?
また、「惑星ぜんぶ見ようよ☆」キャンペーンのシルバー認定証獲得のチャンスです(3月3日に西方最大離角となりますが、今回よりも条件は悪くなってしまいます)。

火星を見よう

赤い星が作るトライアングル

1月中旬夜7時頃東京の星空昨年12月に地球に接近した火星が、まだよく見えています。
今の時期、夜7時ごろに東の空を見ると、赤い星が3つ見えています。
その中でもひときわ明るく輝いているのが「火星」です。オレンジ色(朱色にも見えるかもしれません)に輝く姿はとってもきれいです。
さて、火星以外の赤い星というのは、オリオン座の1等星「ベテルギウス」とおうし座の1等星「アルデバラン」です。3つの赤い星がちょうど三角形を作るように見えていますので、ぜひ探してみてください。

図は、東京における1月中旬、夜7時頃の東の空を表わしています。図の中の目盛り(点線)は、高度、方位それぞれ10度ごとを示す線です。


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