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この望遠鏡は、より多くの皆さんに天体を直接皆さんの目でご覧いただき、天文学への関心を持っていただくことを目的に設置されました。 その他にもこの望遠鏡は、冷却CCDカメラによる可視光での観測天文学にも使用されています。
50cm望遠鏡の主な使用目的
| 形式: | カセグレン式反射望遠鏡 |
| 架台: | フォーク式赤道儀 |
| 口径(主鏡の直径): | 50 cm |
| 焦点距離: | 6030 mm |
| 角度分解能: | 0.3 秒 (理論的限界値) |
| 集光力: | 肉眼の5000倍 |
| 眼視での限界等級: | 16等 (理想的な空の場合) |
| 冷却CCDカメラでの限界等級: | 21等 (三鷹での、理想的な空の場合) |
望遠鏡は大きな鏡やレンズを持っていますので、非常に多くの光を集めることができます。 人の瞳の直径は約7mm、一方、三鷹キャンパスの観望会で使用する望遠鏡では主鏡の直径が50cmあります。直径が70倍違いますから面積は約5000倍違うことになります。つまり、この望遠鏡が光を集める能力は皆さんの目の約5000倍になるわけです。つまりそれだけ暗い天体の姿まで私たちに見せてくれる、ということになります。
倍率はというと、最低倍率と最高倍率は望遠鏡の口径によって決まります。むやみに倍率を上げればいいというわけではありません。最高倍率は、口径をミリメートル単位で表したときの数と同じくらいだとお考えください。同様に最低倍率は、口径をミリメートル単位で表し、7mm(=人の瞳の直径)で割った数です。つまり口径が50cmの場合は、最高倍率は500倍、最低倍率は71倍となります。
『すばる望遠鏡 や ハッブル宇宙望遠鏡で撮られたようなすばらしい天体の姿を見ることができますか?』
観望会に参加される皆さんから、よくこのような質問をいただきます。しかし残念ながら、答えは「いいえ」です。
その理由は2つあります。
理由の一つ目は、望遠鏡に取り付けられたカメラは、天体からの光を長時間にわたって蓄えることができる、という点です。このため、天体からの淡い光をたくさん集めて画像にすることができます。一方、人の目は長い時間光をためることができません。私たちの目は、微かな天体を見るのには向いていないのです。
二つ目は、地球には大気があるからです。ハッブル宇宙望遠鏡は、天体観測の邪魔になる地球の大気の影響を受けないように、宇宙空間に設置されています。 大気の乱れは星の像をちらつかせます。それは、ちょうど川底にある石を見ると揺れて見えるのと同じことです。天体観測に最も適した場所のひとつであるハワイ島マウナケア山頂に建つ『すばる望遠鏡』でさえ、大気の影響を補正する装置をつけなければ最高の性能は得られないのです。観望会で使う望遠鏡には、そのような装置はついていません。なので、観望会で写真のようにはっきりとした天体の姿を見ることは難しいのです。
でも、ちょっと考えてみてください。あなたの目には、天体からの光が直接飛び込んできているのです。あなたの目は、長い間、つまり太陽系の惑星からなら数時間、遠くの星雲や星団からなら数百年も旅してきた光の終着駅なのです。きれいな像は見えなくても、いま目の前に広がっている生の宇宙の姿を感じ取ってみてください。